研究課題/領域番号 |
12557197
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大島 吉輝 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00111302)
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研究分担者 |
高谷 芳明 名城大学, 薬学部, 助教授 (80301034)
畑山 範 長崎大学, 薬学部, 教授 (20143000)
綿矢 有佑 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90127598)
菊地 晴久 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90302166)
倉田 祥一郎 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (90221944)
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キーワード | 常山 / 甘松香 / アルカロイド / テルペノイド / フェブリフジン / 抗マラリア作用 |
研究概要 |
強力な抗マラリア活性を示す生薬・常山アルカロイドfebrifugineとその関連化合物に関して以下の成果を得た。 1.本研究は常山アルカロイドのfebrifugineを起点化合物とする。したがって、まず大量の常山からfebrifugineを単離しなければならない。これまで我々は常山を中国から輸入してきたが、常山は使用頻度が低いために市場にでる量が限られている。このような状況のもと、本研究を進めている段階で中国から常山を入手することが困難になった。そこで、急遽化学合成によりfebrifugineを供給した。 2.Febrifugineを化学変換して得た化合物の中で、還元体にはin vitroのアッセイ系できわめて強い抗マラリア作用が認められた。 3.計画した合成経路によりfebrifugineの芳香環部分を変えたfebrifugine誘導体を得た。 4.Febrifigineの抗マラリア活性はきわめて強い。しかしながら、嘔吐や肝臓障害などの副作用を有することが問題の一つである。本研究では、マウス肝臓ミクロソーム画分S-9を調製して、febrifigineのin vitroでの代謝を検討した。その結果、数種の代謝物を単離した。 5.甘松香の抗マラリア物質を探索によって、数種のグアイアン型セスキテルペノイドを単離した。これらの中には、弱いながらも抗マラリア作用を示すものがあった。
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