研究分担者 |
佐藤 一紀 福岡女子大学, 人間環境学部, 教授 (10326473)
渡辺 恵 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (80302610)
川原 茂敬 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (10204752)
川上 善之 エーザイ(株), 筑波探索研究所, 主幹研究員
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研究概要 |
1.P型Caチャネルがランバート・イートン筋無力症(LEMS)患者の自己抗体によりダウンレギュレーションされる機構として,チャネルのinternalizationによるという仮説を立て,これを検証する試みを行った.P型Caチャネルに特異的な毒素ω-agatoxin IVAをFluorescein 系(FITC),およびTetramethy lrhodamine(TMRD)でラベルしたプローブを作成した.これらをP型Caチャネルを発現している小細胞型肺ガン細胞(SCLC)に適用したところ,FITC,TMRDラベルのプローブは細胞の自家蛍光と波長帯が重なり,微弱なCaチャネルに結合したプローブの観測には不適当であった.Cy-5によるラベルでは,自家蛍光の影響は回避できたが,蛍光強度が著しく減少したことから,ラベル化反応において何らかの副反応が生じているものと考えられた.そこで,確実に1個のラベルが入ったプローブを作成するために,毒素ペプチドのN末端にCysを導入後,NEMタイプのCy-5を反応させることを考え,現在合成中である. 2.上記1の実験に必要なツールとして,ポリクローナル抗P型Caチャネルペプチド抗体を作成するために,P型Caチャネルの予測トポロジーに基づいて,細胞外ドメインのペプチドで抗原性の高いセグメントを合成し,ウサギに免疫した.これは,また,LEMSモデル動物の作成法の一つでもある.
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