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2001 年度 実績報告書

トランスジェニックゼブラフィッシュを用いた複合汚染水の総合的毒性評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12557222
研究機関独立行政法人国立環境研究所

研究代表者

青木 康展  独立行政法人国立環境研究所, 化学物質環境リスク研究センター, 室長 (20159297)

研究分担者 斎藤 穂高  株式会社三菱化学, 安全科学研究所・横浜研究所, 主任研究員
武田 洋幸  東京大学, 大学院・理学系研究所, 教授 (80179647)
キーワード変異原物質検出 / トランスジェニック魚 / ゼブラフィッシュ / 形態異常 / MNNG
研究概要

トランスジェニックゼブラフィッシュ胚を用いて、(1)変異原性のアッセイ、(2)艀化率、(3)形態形成異常、という複数の指標を用いた総合的毒性評価法の開発を行っている。今年度は、形態形成異常の定量化を中心に検討した。
様々な化学物質(ベンゾピレン、MeIQxなど)や環境中の汚染水抽出物に曝露すると、形態異常として、体軸の屈折、胸部の膨潤(同時に体軸が短くなっていることが多い)がよく観察された。そこで、体長の測定により形態異常が簡便に定量化できるか検討するために、変異原物質N-methyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine(MNNG)を用いた実験を行った。MNNGに曝露した胚から艀化した稚魚は、一見未処理群と同じであったが、接眼ミクロメーターを備えた顕微鏡で体長を測定すると、濃度依存的に、数%ずつ、有意に短くなっていた。さらに、突然変異頻度は、MNNG濃度依存的に有意に高くなっていた。以上の結果から、体長の測定を毒性評価の指標として使用できる可能性が示唆された。
本トランスジェニック魚を用いた変異原性検出法は、生じた突然変異の塩基配列を調べ得るという特徴がある。そこで、MNNGや、水環境中によく検出されるベンゾピレンによって生じた突然変異の塩基配列を決定し、そのスペクトルを調べた。すると、これらの化学物質に特徴的な塩基置換が生じており、本トランスジェニック魚を用いた検出法の有用性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Amanuma, K., Tone, S., Saito, H., Shigeoka, T., Aoki, Y: "Mutational Spectra of Benzo[a]pyrene and MeIQx in rpsL transgenic zebrafish embryos"Mutation Research. 513. 83-92 (2002)

  • [文献書誌] 青木康展: "生物を用いて環境を測る"化学と工業. 54(11). 1272-1275 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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