研究課題/領域番号 |
12557232
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
堀尾 嘉幸 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30181530)
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研究分担者 |
坂本 淳 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40336392)
竹村 晴夫 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20106462)
八田 愼一 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (60094223)
久原 真 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80336403)
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キーワード | 水チャネル / カリウムチャネル / グリア / アストロサイト / モルモット / 一次培養細胞 / AQP4 / Kir4.1 |
研究概要 |
ダリアにはすでにAQP4が発現していることが報告されている。AQP4以外の新規水チャネルがダリアに発現していないかどうかを調べるために、ダリア細胞に発現する水チャネルAQP4 cDNAをRT-PCR法によって単離したあと、これをプローブとして、E18.5のマウス胎児から分離したアストロサイトのprimary cultureより単離したmRNAから作成したcDNAライブラリーをスクリーニングし、AQP4ホモログcDNAの単離を試みた。約25万個のライブラリーをスクリーニングして、30個の陽性クローンを単離したが、AQP4以外のクローンは存在しなかった。 水輸送は必ずイオンの輸送にカップルすると考えられている。そこで、カリウムチャネルの関与について、すでに我々が網膜ダリアでその存在を報告しているKir4.1が発現しているかどうかをやはり一次培養したアストロサイトを使ってRT-PCRにより検討した。その結果、Kir4.1が強く発現していることを確認した。Kir4.1についてRT-PCRを使ってクローン化し、さらに特異抗体をモルモットを使って作成した。細胞免疫染色によって、1型アストロサイトと2型アストロサイト両者にその発現が見られた。Northern blotによってもその発現を確認した。2型アストロサイトではその発現が細胞質にあり、膜上の発現は少ないことが考えられた。この膜上での発現が何らかのシグナルによってコントロールされている可能性について現在検討をおこなっている。 一方、このKir4.1がAQP4と共存しているかどうかについて、免疫沈降法を用いて検討したが、両者の結合は証明できなかった。これはKir4.1が細胞骨格に強く結合しており、十分な可溶化が行えていなかった可能性が考えられ、現在、各種可溶化剤を用いて検討を加えている。
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