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2001 年度 実績報告書

ジアシルグリセロールの調理特性に関する総合的解析

研究課題

研究課題/領域番号 12558005
研究機関昭和女子大学

研究代表者

島田 淳子  昭和女子大学, 大学・生活科学部, 教授 (60017233)

研究分担者 中津川 研一  昭和女子, 大学・生活科学部, 助教授 (70155761)
大橋 きょう子  昭和女子, 大学・生活科学部, 助教授 (60276615)
小田 きく子  昭和女子, 大学・生活科学部, 教授 (80054162)
キーワードジアシルグリセロール / 乳化特性 / 流動特性 / 粒度分布 / 酸化安定性 / 自動酸化 / 熱酸化 / POV
研究概要

ジアシルグリセロール(DAG)の調理上の特徴を明らかにすることを目的とした。試料として、脂肪酸組成、トコフェロール含量、その他の諸特性を可能な限り、同一に調整したDAGおよびトリアシルグリセロール(TAG)を用い、DAGの乳化特性、加熱による酸化安定性等について検討した。
試料油と脱イオン水を、(1)油相体積分率を変えて、(2)水相として各種塩類溶液を用いて、(3)HLB3から14までのポリグリセリン脂肪酸エステルを用いて、混合攪拌し、乳化の型および保存による安定性を評価した。また抱水性を検討した。その結果、DAGは乳化剤無添加でかなり安定なW/O型エマルションを形成すること、抱水性が大きいこと、および一般にO/W型エマルションになる条件でW/Oエマルションとなる条件のあることが見出された。塩類はいずれもDAGの乳化安定性を高めた。
マヨネーズ等のドレッシング類に一般に用いられる副材料の影響を、流動特性および粒度分布により評価した。その結果、食塩の影響がもっとも大きかった。すなわち、低濃度の食塩添加は、DAGエマルションの粘度を著しく増大させたが、2%以上の添加では分離した。
モデル揚げ材料として、アルブミン及びα-コーンスターチを用いて一定条件下で揚げ加熱を行い、試料油のAV、COV、色、粘度、微量水分含量、窒素含量の測定を行った。その結果、家庭レベルで差し油をしつつ、加熱を行った場合には、両試料油の諸特性に違いは見られなかった。しかし、強制フライ条件下ではDAGのAVは高く、着色も大きかった。油中に溶出した水分含量および窒素含量はいずれも、DAGにおいて高く、これがその原因と考えられた。
以上より、DAGは通常の食用油脂にはない優れた調理上の特性を有すること、また一方において条件によってはマイナスとなる性質を有することが認められた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 中津川研一, 大橋きょう子, 島田淳子: "ジアシルグリセロールとトリアシルグリセロールの酸化安定性の比較"日本食品科学工学会誌. 48巻6号. 429-436 (2001)

  • [文献書誌] 大橋きょう子, 島田淳子: "濃厚な水中油滴型エマルションの系におけるジアシルグリセロールの乳化特性"日本調理科学会誌. 35巻2号(掲載決定). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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