研究課題/領域番号 |
12558006
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
文化財科学
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
谷口 一雄 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (50076832)
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研究分担者 |
三辻 利一 大谷女子大学, 文学部, 教授 (40031546)
中井 泉 東京理科大学, 理学部, 教授 (90155648)
吉村 作治 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80201052)
宇高 忠 アワーズテック株式会社, 研究開発部, 部長
中村 浩 大谷女子大学, 文学部, 教授 (10121873)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 可搬型蛍光X線析装置 / 可搬型X線回折装置 / 文化財分析 / 考古学分析 / 鑑識科学分析 / 多重励起X線管 / エネルギー有感検出器 / 遺跡・発掘 |
研究概要 |
本研究は文化財資料や考古学資料等を持ち出すことなく"その場分析"を行いつつ、かつ非破壊な分析を要求する資料に対して資料の化学構造、化学種の情報を与え、かつ定量分析を可能とする文化財分析用可搬型X線分析装置を試作し、あわせてこの試作装置による文化財・考古学分野への適用評価を行うことである。このため、文化財・考古学分野でX線を用いた分析手法でどのような情報の抽出が求められているか、いかなる条件の下で測定しなければならないか等を含めて測定要素の検討を研究分担者の専門分野ごとに行い、2001年3月末までに試作装置を完成させた。 この間、研究分担者、吉村、三辻、及び中村らはそれぞれ個別に適用評価に係わる予備調査を行った。特に吉村はエジプト古王国・新王国時代の埋蔵副葬品・貴金属類への適用を、中村は日本国内における銅鐸等金属類への適用を、また三辻は古代・中世土器への適用評価に向けての予備実験・調査を行った。 平成13年度は岩石分析の問題抽出の為の岩石フィールド分析の実習を兼ねた研究会を実施し、この成果をもとにエジプトでの出土遺物のレリーフとステラのその場分析を実施した。 本研究で開発を行った考古学分析用可搬型X線分析装置による考古学分野への適用評価研究として、平成14年度はエジプトでのフィールド測定を行った。ポータブル蛍光X線分析装置1号機の改良を行い、よりその場分析に適した装置を開発した。本装置は、モノクロメータにより単色化したX線と白色X線の二つの励起源が選択でき、また1号機に比べて、分光ヘッド部の大幅な軽量化及び先端形状を細く円錐上に改良することで、湾曲した面など様々な形状を持つ考古資料の分析に対応できる特徴を持っている。本装置とともに、高いS/N比が実現した新開発のポータブル粉末X線回折装置をエジプトのアブ・シール南丘陵遺跡の発掘品収蔵庫に設置し、その場分析を行った。両装置を用いて遺跡から出土した彩色プラスター、彩文土器の顔料等を分析し、エジプシャンブルー、アマルナブルー、赤鉄鉱、軟マンガン鉱などが青、赤及び黒色の顔料として同定できた。
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