研究課題/領域番号 |
12558009
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
葛岡 英明 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (10241796)
|
研究分担者 |
三樹 弘之 沖電気工業(株), インフォメーションテクノロジラボラトリ, 研究員
山崎 晶子 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 講師 (00325896)
野村 泰朗 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30312911)
|
キーワード | CSCW / グループウェア / 触覚フィードバック / 共同学習 / 実世界志向 |
研究概要 |
本研究では遠隔地に分散した机をバーチャルに共有することのできるシステムの開発をおこなっている。このシステムでは机上をディスプレイとして利用したり、机上の活動をコンピュータに取り込んだりできる機能を備えた、電子化された机である。平成13年度は、この机の上で利用できる触覚フィードバックデバイスと、共同学習用アプリケーションの試作をおこなった。 HapticPenは机上のディスプレイに表示された映像の立体形状を感じることのできる、ペン型触覚フィードバックデバイスである。これは、ペン先の位置に応じて、ペンの長さをコンピュータ制御で伸縮させることによって触覚を提示する仕組みになっている。本年度はペン先の位置を高精度に取得するために液晶タブレットを利用するとともに、ペンの長さ制御の精度を向上させるための改良をおこなった。そして、新しいHapticPenを利用した実験によって、伸縮機構による人間の知覚特性の調査をおこなった。 さて、運動能力や認知能力の発達の違いによって、コンピュータのユーザインタフェースとして必ずしも常にGUIが適しているとは限らない。特に、具体的操作段階である児童には、より直接的に指示、操作が可能なインタフェースが適していると考えられる。そこで、タイル絵制作を題材に、タイル絵を完成させる活動を、GUIと実世界指向インタフェースの両者で可能なシステムを開発した。実世界的志向インターフェースには、マイクロコントローラを内蔵し、ホストコンピュータ上にタイルの配置や姿勢をリアルタイムに記録できる「電子タイル」を開発した。予備実験として、大学生を対象に同一規定作品を両者のインターフェースで制作させたところ、できあがった作品を同一視でき、作業過程を比較検討可能であることが示唆された。今後、発達段階毎にユーザビリティの比較評価を行い、インタフェース選択の指標を検討していく。
|