研究概要 |
総合的な学習のための評価法として,米国で考案されたポートフォリオ評価が期待されているが,それを日本で実施しようとすると,次のような点で問題がある。(1)ポートフォリオの持ち運びや保管,(2)活動の映像記録を成果物として扱えない,(3)評価を効率よく行えない。しかし,これらの課題はポートフォリオを電子情報化することにより解決できる。本研究では,パソコンおよび携帯情報端末用の評価情報入力プログラムを作成した。また,評価情報と成果物を関連づけて管理したり相互参照できるハイパーリンク型データベース管理プログラムをクライアントサーバモデルで作成した。そして,それらを,学校教育用グループウェアと組み合わせることで,小中学校用ネットワーク対応型電子ポートフォリオ評価支援システムを開発した。 平成14年度は次のことを行った。 1.システム開発 (1)パソコン用評価情報入力支援プログラム 昨年度開発したプロトタイプに改良を加えてプログラムを完成した。 (2)携帯情報端末用評価情報入力支援プログラム プロトタイプを完成した。 2.フィージビリティスタディ 児童たちに様々な電子ポートフォリオを作成させた。また,教師には開発したプログラムを使って,ポートフォリオ評価を試みてもらった。それらの結果をもとに,プログラムの評価を行うとともに,ポートフォリオ評価のサンプルと教師向けマニュアルを作成した。
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