研究課題/領域番号 |
12558018
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岩井 正浩 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80036392)
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研究分担者 |
アルバレス ホセ 英知大学, 文学部, 助教授 (30278767)
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 附属研究所, 助教授 (30215024)
樋口 昭 埼玉大学, 教育学部, 教授 (60015287)
川内 由子 四国大学短期大学部, 音楽科, 講師 (20224727)
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キーワード | 学級崩壊 / 子ども集団 / 遊び歌 / わらべ歌 |
研究概要 |
3年度は、中華人民共和国南京市とハンガリー共和国セゲド市で子どもの遊び歌調査を実施した。南京市の天妃宮(キェンフェイユン)小学校では、日本の「8の字」なわとびが昼休みに中庭で活発に遊ばれていた。教室内ではお手合わせ、じゃんけん、ハンカチ落とし、蹴鞠に似た羽根蹴り、歌を伴わない絵描き、数え歌を収録した。裴家〓(ペイシャーチャオ)小学校は、毎週2時間日本語の授業を導入しており、日本の唱歌や童謡もテープで聞いている。遊びはなわとび、蹴球、お手合わせ、ボール遊びなどであったが、日本ほど種類も豊かではない。2つの小学校とも1人っ子がほとんどで、兄弟関係が希薄であることと、授業終了後、親が迎えに来ていてすぐに帰宅するなど、放課後に、また帰宅道で遊ぶといった習慣が見られないことが遊び歌の少なさに影響を与えていると考えられる。 ハンガリー共和国セゲド市では、Altlanoso iskola I Sakos Rokusi(第一ロークシイ小学校)で、音楽授業(1・3・4年)、民族ダンス授業(1・3年)、およびGaram utcai Ovoda(グラム通り保育園)で調査を実施した。ハンガリーはコダーイの理念で音楽教育システムを作成しているが、改革以降このシステムは縮小してきている。ただ、セゲド市は地方都市ではあるが、合唱をはじめコダーイの理念に基づくわらべうたを出発点とする音楽教育が続けられている。くぐり鬼、いす取り鬼遊びなど、集団としての遊びを伴ったわらべうたが主流である。そして民族ダンスも継承されている。これら2つの国における小学校は、遊びの活性化と連動して学級崩壊などは見られない結果を得た。
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