研究課題/領域番号 |
12558019
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
三輪 譲二 岩手大学, 工学部, 助教授 (60125664)
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研究分担者 |
水島 保孝 デイテル(株), 技術部・代表取締役(研究職)
佐藤 滋 東北大学, 留学生センター, 教授 (40137592)
今石 元久 県立広島女子大学, 国際文化学部, 教授 (80093574)
二矢田 勝行 松下電器産業, 経営規格部, 主幹技師(研究職)
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キーワード | e-Learning / 日本語教育 / 発音評価 / 特殊拍 / 単語アクセント / Java情報技術 / インターネット / 国際運用 |
研究概要 |
本研究では、いつでも、どこでも、だれにでも、手軽に利用可能な発音自動評価機能付きオンデマンド・ネットワーク型日本語音声教育システムを、LESSON/J(Japanese Language Education System for Speech on an On-demand Network)と名づけ、Java情報技術を統合して独自に開発した。また、Webでの国際運用実験やポータブルシステムPAL/Jによる運用実験を行い、システムの評価を行った。 音声聞き取り評価は、Web(http://www.sp.cis.iwate-u.ac.jp/sp/lesson/j/)で公開することにより国際運用実験を行い、一日に約200件の利用があり、また、子音、単語アクセント、文章の聞き取り教材が有効であることが分かった。 また、音声発音評価では、日本語学習者の発音の誤りやすい特殊拍の自動スコア値表現、及び、単語アクセントの自動型判定の機能を実現した。特殊拍音声の発音評価では、動的計画法により学習者音声と教師音声との整合を取り、特殊拍の持続時間を推定し、聴覚実験に基づいた単語長正規化関数で正規化した後、事後確率に基づいた方法で、スコア値を算出する方法を開発した。また、単語アクセントの発音評価では、相対アクセント位置と対数基本周波数の傾きの音響特徴量により、アクセント型を自動判定する方法を開発した。さらに、学習者履歴や教材管理等を、リレーショナル・データベースを用いて行うことにより、e-Learningシステムとして、学習者の不得意な点を把握しやすくなった。米国サンノゼ州立大学の学生10名と岩手大学の留学生10名による評価実験を実施した。この結果、今回のシステムでは、データベースで成績管理をしたことで、学習履歴や不得意な学習項目を、容易に知ることができ、好評であったことから、発音教育に有効であることが分かった。 なお、本実験から、日本語音声コンテンツの充実や、ユーザインタフェースの改善などが必要であることが分かった。また、日本語フォントの著作権、GIF画像生成アルゴリズムのライセンスなどの問題もあることも分かった。
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