研究分担者 |
澤田 直 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (70235464)
岩井原 瑞穂 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (40253538)
村上 和彰 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (10200263)
伊達 博 , 財団法人・九州システム情報技術研究所, 研究員
大隈 孝憲 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 日本学術振興会特別研究員
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研究概要 |
低消費エネルギー化を目的とした可変電源電圧プロセッサの基本的なアーキテクチャや方式を検討し,そのモデル化およびシミュレーションによる評価を行った.また,データパス幅を変化させてエネルギー消費を最適化する手法の高速化アルゴリズムを与えた.また,オペレーティングシステムにおける電源電圧スケジューリングの基本アルゴリズムを検討し,その評価を行った. 具体的には, 1)システムLSIの組み込みプロセッサとして,ソフトウェアから電源電圧を制御・変更できる可変電源電圧の低消費エネルギープロセッサアーキテクチャを開発した.特に,パイプラインの段数を電圧と共に可変にする方式を考案し,その評価を行っている.また,実現のための新しいレジスタ回路方式の検討も行った. 2)低消費エネルギープロセッサに対する基本ソフトウェア技術として,Valen-C言語をプログラミング言語としてデータパス幅を最適化するための技術の開発を行った.従来のデータパス幅を変更しながらシミュレーションを繰り返す手法を改良し,1つのデータパス幅に対するシミュレーション結果を利用して,効率良く消費電力や性能を見積もる最適化手法を開発した. 3)可変電源電圧プロセッサに対する低消費エネルギー化のための電源電圧スケジューリング手法を考案し,商用のオペレーティングシステムを改良してその実装実験を進めている. 4)メモリ/ロジック混載システムLSIのための低消費エネルギー化メモリアーキテクチャとして,キャッシュメモリおよび主記憶の記憶動作および階層間のデータ転送にかかるエネルギー消費を軽減するメモリアーキテクチャを開発した.また,Valen-C言語を利用して必要最小限のビット幅でメモリシステムを実現することで低消費電力化をはかる手法も提案した.
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