研究課題/領域番号 |
12558029
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安浦 寛人 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (80135540)
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研究分担者 |
岩井原 瑞穂 京都大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (40253538)
松永 裕介 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (00336059)
村上 和彰 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (10200263)
大隈 孝憲 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 日本学術振興会特別研究員
澤田 直 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (70235464)
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キーワード | 低消費エネルギー / システムLSI / 可変電源電圧 / 組み込みシステム / 基本ソフトウェア / プロセッサ / アーキテクチャ / メモリ |
研究概要 |
低消費エネルギー化を目的とした可変電源電圧プロセッサのための基本ソフトウェア技術に関して、さまざまな方式を検討し、そのモデル化およびシミュレーションによる評価を行った。 具体的には、1)昨年度提案した電源電圧スケジューリングの基本オンラインアルゴリズムを、オペレーティングシステム(以下OS)のタスクスケジューラに実装する上での問題点を議論するとともに、改良したアルゴリズムを広く使用されているリアルタイムOSの一つであるμITRON仕様のOSに実装した。 2)昨年度開発したValen-C言語をプログラミング言語としてデータパス幅を最適化するための技術において、動作記述中の各変数の有効ビット幅とアクセス頻度を利用してシステムのパフォーマンスとコストが最適となるデータパス幅を設計の早い段階で見積もる手法を提案した。この手法を用いることで、シミュレーショシとデータパス幅の変更を繰り返すことなく、システムのデータパス幅を決定することが出来る。さらに、プロセッサとメモリの電力モデルを構築し、データパス幅とメモリの語長を変化させ、パフォーマンスの制約を満たす範囲で消費エネルギーを最小化する技術を開発した。 3)出力デバイスの性能によってデータの下位桁を切り捨てても出力に影響がほとんど現れない場合がある画像処理や音声処理に対して、計算の精度を考えながらシステムの面積や消費エネルギーを削減する手法、および、品質を主観的もしくは客観的に評価するためのモデルを提案した。 4)あるアプリケーションにおける動作記述中の各変数の解析結果(有効ビット幅、ライフタイム、頻度)に基づいて、データメモリの構成を最適に決定することにより、組み込みシステムのエネルギー消費を最小化する手法を提案した。 5)データの転送経路であるバスの有効な情報が載っているラインをアクティブビットと呼び、アクティブビット以外のバスラインにおける無駄なスイッチングを低減することで消費エネルギーを削減する手法を提案した。
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