研究概要 |
Web上の社会情報学事典構築に関して,社会情報システム学の観点から,展開を図った.このため,用語に着目した知識の組織化とその視覚化方法に関する開発,Webマイニング・アプローチによるエージェント・ベースド・モデリングや社会情報学における傾向の分析,マルチエージェント・モデルを統合した社会情報学ライブラリ構築のためのシミュレータの開発,マルチエージェント・シミュレータの比較評価,音楽ソフト市場における消費者選択の多様性に対する情報チャネル効果のモデル化とシミュレーション,ソーシャル・ネットワーク分析によるオンライン・コミュニティの活性化についての考察などを行った.本年度は,国際大会での研究発表を行うとともに,昨年度より継続して,海外での研究動向の調査や文献の探索・レビューに注力した.海外での研究発表に関しては,コンピュテーショナル社会科学とエージェント・ベースド・モデリングに関する第一回のレイク・アローベッド国際会議におけるプロポーズド・セッションで座長を務めるとともに,研究発表を行った.また,情報システムの利用に関する太平洋・アジア地区のコンファレンスであるPACIS2002(Pacific Asia Conference on Information Systems 2002)で研究発表を行った.さらに,システム学・情報学の国際的コンファレンスであるSCI2002(World Multiconference on Systemics, Cybernetics and Informatics 2002)においては,招待セッションで座長を務めるとともに,研究発表および研究動向調査を行った.また,文献的研究では,組織行動に関する論文を中心に,探索・レビューを行った. 次年度は,これらの研究成果や研究動向調査に基づき,本課題を推進するための知見を深め,国際研究発表大会で報告する予定である。
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