研究課題/領域番号 |
12558042
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
坂本 弘志 北見工業大学, 工学部, 教授 (70003176)
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研究分担者 |
高井 和紀 北見工業大学, 工学部, 教務職員 (50271755)
石本 啓志 北海道開発技術センター, 常任参与(研究職)
森谷 優 北見工業大学, 工学部, 助教授 (90111202)
村上 正幸 三英鋼業株式会社, 取締役(研究職)
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キーワード | 吹雪障害 / 吹き止め式防雪柵 / 翼型誘導板 / 飛雪風洞モデル実験 / 水路可視化実験 / 画像解析 / 吹雪濃度分布 / 堆雪形状 |
研究概要 |
本研究は、道路幅の広い4車線道路の吹雪障害を防止するための、新型高性能吹き止め式防雪柵の研究開発を行っているものである。本研究で開発を目途とした吹き止め式防雪柵は、(1)発生した吹雪を柵風上側でブロックして堆雪させ、吹雪の道路内への侵入の防止、(2)発生した吹雪のすべてを柵風上側のみに堆雪させず、その上部に取付けた翼型誘導板によって、道路風下側に吹払う、いわゆる吹き止め式防雪柵と吹払い式防雪柵の両機能を有するものである。これによって、現在の吹き止め式防雪柵に生ずる堆雪による柵の埋没を防止して、常時その機能を保持するものである。本年度は流体力学的見地に立脚し、最適と考えられる防雪柵の形状を見出し、それに関して飛雪風洞実験を遂行し、その性能の検証を行った。本研究で得られた成果を要約すると以下のようになる。 (1)大規模な吹雪が発生した場合、従来柵は完全に埋没する危険性を有し、埋没すると高濃度の吹雪は、路面全体に巻込んでくるために、視程は全く確保されない。 (2)開発柵は、大規模な吹雪時においても、柵の上部の翼型誘導板は埋没することなく、高濃度の吹雪を柵後方に吹き払う機能を保持する。 (3)開発柵は、柵高5.5m、吹き止め部高さ3.0m、翼型誘導板部2.5m、そして翼型誘導板の翼弦角度70°なるものが最も高い性能を有する。 (4)開発柵は、吹き止め部まで堆雪が生じても、翼型誘導板部による吹き払い性能は、低下することなく保持され、柵高の6.0倍下流においても、道路上には吹溜りが発生せず、かつ視程も十分に確保される。
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