研究分担者 |
岩間 三郎 大同工業大学, 工学部, 教授 (00075904)
岩井 啓二 ヒラノ光音株式会社, 常務取締役
近藤 芳孝 大同工業大学, 工学部, 教授 (20043185)
坂 貴 大同工業大学, 工学部, 教授 (20115570)
日置 義明 大同工業大学, 工学部, 教授 (10075913)
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研究概要 |
本研究の目的は,表面波の伝搬を利用した高効率のプラズマ生成と応用に関する知識と技術の展開として,PETボトルや生活用品への機能性薄膜形成装置を開発することにある.本年度は,2年計画の初年度にあたり,本格的な実験に先立って,必要な計測機器の整備と,被膜形成に関する種々の可能性の検討を行った. 目的とする機能性薄膜形成に必要なプラズマ化学反応の機構を解明するために,120Hzの繰り返し,約2msの持続時間で間欠的に生成される2.45GHzマイクロ波放電ArプラズマにCH_4を導入し,分解生成物の発するスペクトル線強度の時間変化を測定し,電子温度,密度の立ち上がりと解離断面積等の原子・分子データから,線強度の立ち上がり時間の変化が説明でき,解離過程の解析に必要なデータが得られることが明かとなった. また,放電によりスパッタされた中性原子がプラズマ中でイオン化し、そのイオン電流強度を多くの原子について調べて、スパッタおよびプラズマでのイオン化についての基礎的な知見を得た。 さらに,プラズマ中の微粒子計測法確立の予備実験として,ガス流中に生成された銅微粒子を対象にレーザー光の散乱光強度測定を行い,試料基板に収集された微粒子の顕微鏡写真による測定との比較から,この手法の有用性が確認された. プラズマによる強固な薄膜形成の一法として,電磁力によって加速された銅プラズマをプラスティックス膜表面に照射して銅の被膜を形成し,剥離強度の測定等を行った結果,膜厚の一様性に問題は残るものの,強固な薄膜形成が可能であることが明かとなった.
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