研究課題/領域番号 |
12558062
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
池原 敏孝 徳島大学, 医学部, 講師 (40111033)
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研究分担者 |
會沢 勝夫 東京医科大学, 医学部, 教授 (40074645)
木内 陽介 徳島大学, 工学部, 教授 (80035807)
山口 久雄 徳島大学, 医学部, 助教授 (90035436)
細川 敬子 徳島大学, 医学部, 助手 (10116858)
芳地 一 徳島大学, 医学部・附属病院, 助教授 (00219156)
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キーワード | 変動強磁界 / 極低周波正弦波磁界 / 誘導電流 / 細胞分化 / クロマフィン細胞 / nerve growth factor / PC12細胞 / 細胞内Ca^<2+> |
研究概要 |
牛副腎髄質細胞およびラット褐色細胞種由来PC12細胞を用いて下記の結果をえた。 1.初期培養した副腎髄質由来細胞にブラディキニン(BK)を添加すると、細胞内小胞体よりCa^<2+>が放出されるが、最大1.5Tの変動磁界に2時間曝すと強く抑制された。従来より報告してきた磁界から、新たに導入した種々の強くてさらに振動数の低い正弦波磁界や矩形波磁界等、誘導電流の異なる様々な磁界への細胞曝露が可能な磁界発生装置を導入した。しかし、今年度導入したばかりで、そのデータを出すに至っていない。来年度は各種神経伝達物質や小胞体よりのCa^<2+>放出を誘導するカフェイン、イオノマイシン、タプシガルギン等を用いて、各種変動磁界を曝露させ、誘導電流を中心に磁界作用機序を明らかにする計画を立案中である。 2.極低周波磁界(ELF)に分化促進剤を添加したPC12細胞を72時間まで曝し、細胞の形態変化すなわち突起伸張および細胞数、蛋白質量等を測定し、磁界影響を調べた。ELF磁界の曝露は、nerve growth factor(NGF)添加細胞で有意な突起伸張が見られた。しかしdibutyryladenosine cyclic monophosphate(cyclicAMP)の添加時には、分化促進が見られたが、この磁界曝露による刺激作用は見られなかった。また、NGF添加細胞のELF磁界曝露は、細胞数や蛋白質量には影響しなかった。現在、磁界曝露がどのような分化機構に作用しているのか、例えば一酸化窒素、細胞内Ca^<2+>,プロテインキナーゼ類、や細胞膜電位等の情報伝達系に注目し、研究を続行している。
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