| 研究課題/領域番号 |
12558065
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
津田 雅孝 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90172022)
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| 研究分担者 |
南澤 究 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (70167667)
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| キーワード | 難分解性化合物分解 / 分解遺伝子群 / トランスポゾン / プラスミド / 遺伝学的相補 / 微生物分子生態学 / 環境浄化細菌分子育種 / 微生物遺伝資源 |
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| 研究概要 |
土壌細菌がもつ各種の難分解性芳香族化合物分解能に関わる遺伝子群は伝達性プラスミドやトランスポゾン上に担われることが多く、これら可動遺伝因子の動的挙動が、分解遺伝子群の広範な細菌種への水平伝播による拡散・流布と、分解菌の新規分解能獲得に深く関与している。本研究の目的は、当該遺伝子群に関する動態を司る分子機構と生態系での動態の解明、この動態を積極的に利用した環境浄化細菌株の分子育種法の確立であり、本年度は以下の成果を得た。
1.IncP-7不和合性群プラスミドRms148上のトランスポゾンTn4661の転移関連遺伝子群は、トルエン分解トランスポゾンTn4651と高い構造的相同性と機能的互換性を持つ。両トランスポゾンのハイブリッドの解析から、転移後半過程の部位特異的組換えでの組換え部位は、20bp内に存在することを示した。
2.110kbのpWW53上のトルエン分解トランスポゾンTn4656は、80kbのTn4657内で、IncP-7不和合性群プラスミドの複製装置遺伝子群を含む41kb領域で分断される形で存在していた。ともにII型に属する両トランスポゾンは末端配列を共有していた。また、Tb4657内の2コピーのres間でのTnpRによる部位特異的逆位がTn4656形成に関与していた。
3.広宿主域伝達性IncP-1β不和合性群のpUO1上のハロ酢酸デハロゲナーゼ遺伝子はIS1071複合型トランスポゾンTnHadlに存在する。IS1071の転移は、γ-proteobacteria群ではおきず、β-proteobacteria群で検出できる宿主依存性を見いだした。前者細菌群内での非転移の一因は、転移酵素遺伝子の転写欠損に起因することを示した。
4.Tn4655からナフタレン分解の初発酵素遺伝子のみを除去した誘導体を染色体に挿入したPseidomonau putida株を受容菌とし、土壌と直接混合することで、ナフタレンとフェナントレン分解能獲得接合体を得た。接合体には、ナフタレン分解遺伝子群を担う200kbの広宿主域伝達性IncP-9不和合性群プラスミドpRYO1が存在した。
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