研究課題/領域番号 |
12558067
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清水 一男 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助手 (90282681)
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研究分担者 |
水野 彰 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20144199)
小田 哲治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90107532)
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キーワード | 非熱平衡プラズマ / 発光分析 / NOx / パルス放電 |
研究概要 |
現在パルス放電でNOxを除去する研究など、大気環境改善を目的として、放電プロセスで気体を処理する研究が幅広く行われている。この実用化に向けてNOx除去効率を向上させるためには、NOxの分解に関係のある励起種の生成過程の解明が必要である。 放電中の雰囲気に影響を与えずに大気圧中の放電を解析する手法として発光分析が、以前より各種のガス条件に適用されてきている。本研究では、パルスコロナ放電によるNO除去の基礎過程を調べるため、発光分析により大気圧下でのNO/N_2ガス中における放電プラズマの励起種(N_2Second Positive Band(337.1nm)、NO-γ band(247.9nm))の観測を行った。また、誘電体ペレット層(NaZSM-5)の影響についても調べた。また分析結果をもとに放電開始後数μsにおけるNOの濃度分布を求めた。大気圧コロナ、バリア放電中のN_2 second positive band, NO-γ bandを観測することで放電中のNO除去過程の解明を試みた結果として、N_2 second positive bandは電子との直接的な衝突過程により発光するため、100ns程度で発光が終わる事が観測されたが、NO-γ bandの発光は300ns付近で最大になり数μs持続することが認められた。発光強度の最大値からの減衰は指数関数的であった。 NO-γ bandの2次元分布から放電中のNO濃度を求めたところ、NOが分解されているのはコロナ放電中ではストリーマが進展している領域および針電極近傍であった。一方バリア放電では平板電極に近い部分でも分解が認められた。
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