• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

淡水性付着生物カワヒバリガイの付着機構の解明と付着防止技術

研究課題

研究課題/領域番号 12558070
研究機関岐阜大学

研究代表者

松井 佳彦  岐阜大学, 工学部, 教授 (00173790)

研究分担者 久保 俊裕  (株)クボタ, 鉄管研究部, 副部長
湯浅 晶  岐阜大学, 流域環境研究センター, 教授 (10109499)
山本 浩之  信州大学, 繊維学部, 教授 (60021151)
松下 拓  岐阜大学, 工学部, 助手 (30283401)
井上 隆信  岐阜大学, 工学部, 助教授 (00184755)
キーワード淡水性二枚貝 / カワヒバリガイ / Limonoperna fortunei / 脱離力 / 脱離エネルギー / 表面自由エネルギー / 付着防止 / 防汚塗料
研究概要

淡水性付着生物カワヒバリガイの付着力について検討を行った.様々な材料に付着したカワヒバリガイを脱離させるのに必要な力とエネルギーを測定し,材料の表面物性との関連を解析した.脱離に必要な力とエネルギーは,0.02〜2.56Nと0.02〜14.3mJであり,材料によって大きく異なった値となった.総じてガラスのような極性表面では高く,シリコン樹脂のような非極性表面では小さかった.力とエネルギーの測定値の相関は高く,さらにそれらの値はカワヒバリガイの分泌足糸数に比例した.脱離に必要なエネルギーを足糸数で除した値を単位脱離エネルギーと定義すると,足糸の付着円盤が剥離して貝の脱離が生じる場合,その値は小さく,足糸が破断することによって貝の脱離が生じる場合,値は大きかった.付着基盤表面の極性の指標として,表面自由エネルギーの水素結合力成分を測定した.表面自由エネルギーの水素結合力成分が小さい場合は,貝は足糸の付着円盤が剥離して脱離が生じる割合が高いことが分かった.さらに,付着基盤の表面自由エネルギーの水素結合力成分が小さい場合,足糸末端の付着円盤の接着力は小さいことが分かった.数値的には,表面自由エネルギーの水素結合力成分が10mJm^<-2>以上の基盤で,足糸末端の付着円盤の接着エネルギーと足糸一本当たりの脱離エネルギーが等しい領域になる.この場合,貝の足糸の80%は破断し,20%は付着円盤が剥離することによって貝は脱離する.このように,付着材料表面の表面自由エネルギーの水素結合力成分が貝の付着力の支配因子であることが分かった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshihiko Matsui et al.: "Attachment Strength of Limnoperna Fortunei on Substrates and their Surface Properties"Biofouling. 17. (2001)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi