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2000 年度 実績報告書

生物活性有機化合物集積ポリマーの合成と医薬品への応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12558076
研究機関静岡大学

研究代表者

有本 博一  静岡大学, 理学部, 助教授 (60262789)

研究分担者 河岸 洋和  静岡大学, 農学部, 教授 (70183283)
キーワード生物活性 / 集積化 / ポリマー / 医薬品 / バンコマイシン / 耐性菌
研究概要

研究代表者は,新概念によるバンコマイシン耐性克服を試みている。すなわち、生物活性天然有機化合物を適切なリンカー、Scaffoldに複数結合した「集積化天然物」によるアプローチである。これまでに数種のバンコマイシン集積体を合成し、耐性菌に対して顕著な活性増強を達成した。耐性菌細胞壁モデルとポリマーとの相互作用を測定し、抗菌活性向上のメカニズムを明らかにするため研究を進めた。
BIACORE社製表面プラズモン共鳴装置(SPR)を用いて検討を行った。グラム陽性細菌の細胞壁生合成中間体末端は、5残基のアミノ酸からなるペンタペプチドである。バンコマイシンが効力を示す通常の細菌では、カルボン酸末端がD-Alanine-Dalanineであるのに対し、耐性菌に於いてはD-Alanine-Dlactateとなっている。そこで、これら特徴的な末端2残基を含むリガンドを合成し表面プラズモン共鳴装置のセンサーチップ上に固定した。ここへ、バンコマイシン、モノマー、ポリマーを流し解離定数KDを求めた。その結果、バンコマシンポリマーは、対応する単量体に比較して解離定数が小さく、耐性菌表面モデルに対しても強い相互作用を示した。
このことは、耐性菌に対する抗菌性向上が薬剤と菌表面との相互作用回復によるものであることを示唆するものである。
本年度得られた成果を基に、他の感染症薬についても展開する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hirokazu Arimoto et al.: "Affinity of a vancomycin-polymer with Bacterial Surface Models"Tetrahedron Letters. (印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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