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2000 年度 実績報告書

細胞内における蛋白質リン酸化酵素の活性化状態を可視化するシステムの開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 12558085
研究機関愛知県がんセンター

研究代表者

稲垣 昌樹  愛知県がんセンター, 発がん制御研究部, 部長 (30183007)

研究分担者 永田 浩一  愛知県がんセンター, 発がん制御研究部, 室長 (50252143)
キーワードビメンチン / キナーゼ / Rho / Rho GEF / 神経突起
研究概要

ビメンチンのヘッド領域(VH)には、種々のキナーゼによる特異的リン酸化部位が存在する。そこで、VHをRhoキナーゼのN末端に付加したキメラ・キナーゼ(VH-Rhoキナーゼ)を構築した。ついで、細胞生物学的解析によりVH-RhoキナーゼのVHのSer71が活性型Rho特異的に分子内リン酸化されることがin vivoで確認された。この時、他のキナーゼ(PKA,PKC,Cdc2キナーゼ、CaMKII)によるリン酸化は起きていないことからこのリン酸化が特異的な現象であると結論した。さらにこの新規システムを用いて、Rho-Rhoキナーゼシグナル経路の活性化因子としてKIAA380を同定した。KIAA380はRhoを直接活性化することによりRhoキナーゼを活性化することが判明したので、我々が開発した新規システムは、キナーゼの活性化状態を時間的・空間的に可視化するツールになることの他に、特定のキナーゼ経路を活性化する蛋白質を同定するための有用なツールにもなり得ることが明らかになった。一方、神経突起の退縮にはRho-Rhoキナーゼシグナルが必須の役割を果たすことが報告されていたが、それを制御するRho活性化因子は未同定であった。そこで、KIAA380の特異抗体と不活性型変異体を作製して細胞生物学的解析を遂行した。その結果、神経系培養細胞Neuro-2A,においてはlysophosphatidic acid依存的な神経突起退縮をKIAA380が制御している可能性を示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Izawa,I., et al.: "Identification of Mrj, a DnaJ/Heat shock protein 40family protein, as a keratin 8/18 filament-regulatory protein."J.Biol.Chem.. 275. 34521-34527 (2000)

  • [文献書誌] InagaKi, N., et al.: "Activation of Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase IIwithin post-synaptic dendritic spines of cultured hippocampal neurons."J.Biol.Chem. 275. 27165-27171 (2000)

  • [文献書誌] Goto,H., et al: "Regulation of Intermediate Filament Organization during Cytokinesis : Possible Roles of Rho-associated Kinase."Microsc.Res.Tech. 49. 173-182 (2000)

  • [文献書誌] Togashi,H., et al: "Functions of Rho-specificguanine nucleotide-exchange factor, in neurite retraction : Possible involvement of proline-rich motif of KIAA0380 in the localization."J.Biol.Chem.. 275. 29570-29578 (2000)

  • [文献書誌] Ohtakara,K., et al: "p21-activated kinase PAK phosphorylates desmin at the different sites from those for Rho-associated kinase."Biochem.Biophys.Res.Commun. 272. 712-716 (2000)

  • [文献書誌] Nakamura,Y., et al: "Localized phosphorylation of vimentin by Rho-kinase in neuroblastoma N2a cells."Genes Cells. 5. 823-837 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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