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2000 年度 実績報告書

脳微小透析による7種以上の脳内物質モニタリングの確立と記憶研究への応用

研究課題

研究課題/領域番号 12558093
研究機関横浜市立大学

研究代表者

加藤 武  横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (80064856)

キーワードラット脳 / 微小透析 / アセチルコリン / コリン / グルタミン酸 / グルコース / NMDA受容体
研究概要

平成12年度の研究では、ラット大脳皮質におけるアセチルコリン神経の活動、グルタミン酸神経の活動を検討した。記憶の障害されたアルツハイマー型早期痴呆症のモデルとして,グルタミン酸のNMDA受容体を非競合的に拮抗させる薬、MK-801、を末梢投与した動物を用いた。このモデル動物は大脳皮質の内、後部内側頭頂葉が特異的に細胞死を引き起こし,人のアルツハイマー型早期痴呆症に類似していることが示唆されている。
本研究では、ラットにMK-801を末梢から投与し,大脳皮質の内側前頭野と後部内側頭頂葉における神経伝達物質の放出の変化を検討した。アセチルコリンとコリンは微量HPLC-ECDを用いる金ラジアル形電極を用いて高感度で、長期間測定できる系を確立した。この方法を用いて測定したところ,前頭皮質と後頭皮質のアセチルコリン放出の変化は異なっていた。この相違が後部神経細胞の障害とどのように関係しているかは不明である。そこでMK-801投与に伴って、グルタミン酸神経が変化していることが考えられたので,脳透析液中のグルタミン酸量の変化を測定したが、変動が大きく、明らかな変化は見られなった。
現在、両大脳皮質においてエネルギー的変化が異なっているか否かを確かめるため,グルコース,乳酸の変化についても検討を計画中である。最近,虚血が脳内透析液中の乳酸量を一過性に増加させ,続いてグルコースが変化するとの報告もあり,MK-801による記憶障害モデルではどのように変化するかを検討している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Imaizumi et al.: "Anterograde axonal transport of Boc-Arg-Val-…"Biochim.Biophys.Acta. 1476・2. 337-349 (2000)

  • [文献書誌] T.Yamamoto et al: "Kinetic characterization of the nitric oxide…"Eur.J.Pharmacol.. 397・1. 25-33 (2000)

  • [文献書誌] T.Chikuma et al.: "A highly sensitive high-performace…"Anal.Biochem.. 285・2. 230-234 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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