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2002 年度 実績報告書

脳微小透析による7種以上の脳内物質モニタリングの確立と記憶研究への応用

研究課題

研究課題/領域番号 12558093
研究機関横浜市立大学

研究代表者

加藤 武  横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (80064856)

キーワードマイクロダイアリシス / アセチルコリン / 電極 / コリン / 痴呆症 / グルコース / ラクテート / HPLC
研究概要

本研究では、2つの高感度モニタリング法を研究した。
1 リングディスク金薄膜-Os-HRP電極による過酸化水素の高感度測定-HPLC-ECD法による微小透析液中のアセチルコリン、コリンの測定
これまでのアセチルコリン測定と異なり、金の薄膜にOs-HRPを共有結合させ、過酸化水素を測定した。そのため、HPLCで用いる溶媒によって固定化酵素が剥離され難くなり、高感度な条件で2週間以上測定が可能となった。この方法を用いれば、脳内の微小透析はアセチルコリンエステラーゼの阻害剤を用いない、生理条件に近い状態で行うことが可能となった。また、集めた透析液の一部はドパミン、ノルエピネフリン、セロトニン及びそれらの代謝物、DOPAC,5HIAAも同一サンプルで測定が可能となった。
このアセチルコリン、コリン測定方法を用い、アルツハイマー型早期痴呆症モデルを用いた研究を行った。MK-801はNMDA受容体阻害剤であるが、細胞死の抑制の他、ラットに高濃度投与すると、記憶障害を伴った統合失調症を引き起こすとされている。そこで、雌ラットに0.5mg/kgMK-801を体性投与し、前頭皮質、後部帯状回/後部後頭皮質における微小透析を行い、両者に著しい差を見つけた。この差が、脳障害の原因と推察した。
2金薄膜-Os-HRP-酵素固定型フローモニタリング法の確立
金薄膜状にOs-HRP-ポリビニルピラジンを結合させ、更にその上にグルコースオキシダーゼ、ラクテートオキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、あるいはグルタミン酸オキシダーゼを固定化し、個々の物質をフローシステムでモニターする方法を開発した。この方法を用いて脳微小透析液中のグルコース、ラクテート、コリンを測定することが可能となった。現在この方法を用いて痴呆症モデル動物の実験を検討中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Chikuma et al.: "Fluorimetric assay for measuring Dns-His-Lys-Arg-His-Lys ---"Anal. Chim. Acta. 457(2). 157-164 (2002)

  • [文献書誌] T.Chikuma et al.: "Effect of monensin on the levels of tachykinins --"Neurosci. Lett.. 326(2). 89-92 (2002)

  • [文献書誌] R.Kurita et al.: "Microfabricated devices for real-time ---"Anal. Sci.. 17. 437-439 (2001)

  • [文献書誌] R.Kurita et al.: "Microfluidic device integrated with pre-reactor ---"Sensors & Actuaors. 87(2). 296-303 (2002)

  • [文献書誌] K.Yamamoto et al.: "Solid-state pH ultramicrosensor based on -----"Anal. Chim. Acta. 480(1). 109-117 (2003)

  • [文献書誌] M.Yamamoto et al.: "Anterograde axonal transport of endopeptidase 24.15 in rat ----"Neurochem. International. 42(3). 231-237 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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