研究分担者 |
万年 和明 大分医科大学, 医学部, 助教授 (20145361)
山本 博 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (00108797)
大沢 一貴 長崎大学, 医学部, 助手 (90244756)
松林 清明 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (50027497)
鳥居 隆三 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (50106647)
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研究概要 |
アカゲザル由来のヘルペスBウイルス(BV)E2490株のUS領域の塩基配列(14,447bp)を決定した。 BVのゲノムDNAより,KpnI, PvuII, HincIIを用いて6クローンを得,2個所のギャップをPCRで埋めることで,US12の十数塩基を残したUS領域の塩基配列を世界に先駆けて決定し,DDBJ/EMBL/GeneBankに登録した(accession#:AB074432)。 BVのUS領域は,HSV(1型:12,980bp,2型:14,329bp)よりやや長く,GC%は73.2%だった。第3コドンのGCバイアスなどは,SA8に準じて強かった。各種シグナルから推測されるORFはUS1-12とUS8.5の13個を認め,SA8とはまったく同じと考えられた(ただし,SA8はUS1,2、[10],11,12の報告なし)。HSVとは,mRNA転写セットがHSVではUS3/4とUS5/6/7なのに対し,BVではUS3/4/5とUS6/7である点を除けば類以していた。HSV1でその存在の可能性が報告されたUS1.5については,その開始コドンが見つからなかった。また,この機会にSA8でもUS8.5の存在が確認され,HSV/SA8/BVに共通の特性と考えられる。 さらに,アミノ酸レベルでも,SA8との相同性が最も高く(51%[US5]〜83%[US3]),ついでHSV2(18%[US5]〜57%[US9]), HSV1(9%[US4]〜57%[US9])となった。概ね,US4(gG), US5(gJ), US8.5(?), US12(ICP47)で低く、US2(?), US3(Serin/Threonin kinase), US6(gD), US9(エンベロープを構成するリン酸化タンパク)で高い結果となった。
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