研究分担者 |
田中 仁 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (50267788)
上松 隆司 松本歯科大学, 歯学部, 助教授 (40203476)
山岡 稔 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (50064671)
恵良田 知樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30213581)
田島 健次 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00271643)
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研究概要 |
1.ポリリン酸存在下ではP.gingivalis, S.mutansに対する増殖抑制が濃度依存的にみられた。 2.ラット歯周病モデルに,鎖長の異なる三種類のポリリン酸(鎖長13-18・35・75)を用いて,ラットの歯周組織再生に対する作用を比較検討した結果,鎖長75のポリリン酸塗布群において著明に骨形成が観察され,鎖長が長いほど骨形成量が増加する傾向がみられた。 3.ポリリン酸(鎖長75)の濃度差(0.1%,0.3%,1%,3%,10%)による歯周組織再生に対する作用を比較検討した。ポリリン酸の骨形成は,0.1%,0.3%で著明に骨形成量が増加したのに対して,10%塗布群での増加はみられなかった。 4.イヌ歯周病モデルに,鎖長65のポリリン酸を塗布し,歯周組織再生についてコントロール群と比較検討した結果,ポリリン酸塗布群の標本において顕著なセメント質再生が確認された。 本研究の結果より,ポリリン酸が歯周病菌の増殖抑制を示すとともに,ポリリン酸の鎖長と含有する濃度が,新生骨形成量を左右することが明らかとなった。
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