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2001 年度 実績報告書

高速度CCD生体顕微鏡による腎糸球体毛細管血流動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 12558115
研究機関川崎医科大学

研究代表者

仲本 博  川崎医科大学, 医学部, 助手 (10299183)

研究分担者 矢田 豊隆  川崎医科大学, 医学部, 講師 (00210279)
小笠原 康夫  川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10152365)
梶谷 文彦  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70029114)
山森 伸二  日本光電工業(株)R&Dセンター, 部長(研究職)
キーワード糸球体毛細管 / 血流動態 / 高速度CCD生体顕微鏡 / 腎微小循環 / 速度マッピング
研究概要

本研究はシステムの性能評価を行い、in vivo実験を進めた。
(1)生体腎を用いた血流計測の評価
麻酔下のラット腎表面に切開を加えCCD生体顕微鏡を刺入し、高速度CCD顕微鏡で観察して血流画像を録画した。更に、光マーカーを腎動脈から投与した時のマーカーの移動画像の記録も行なった。同時にトランスソニック型超音波血流計で腎動脈血流量を測定した。2種の方法による腎糸球体内血流分布の比較を行い、なおかつグローバルな腎血流と比較検討した。
(2)腎微小循環の観察
実験モデルラットを用いてコントロールラットとの血流の違い、血流量、流速等を比較検討した。血管作動物質であるアンギオテンシンIIなどによるインターベンションを行なって反応の相違を観察した。まず、正常ラットを用いて、血圧、血流量、血流速度について検討を行なった。アンジオテンシンII(10,30ng/kg/min)に対する反応は、血圧は濃度依存性に増加し(98±6,105±5mmHg)、腎血流は逆に濃度依存的に減少し(2.0±0.3,1.7±0.2ml/min/100g)、また糸球体血流平均速度は濃度依存的に増加する(641.2±269.6,789.0±185.1μm/s)ことが判明した。これらのアンジオテンシンIIの作用は、すべてアンジオテンシンIIの遮断薬の一つであるAT1遮断薬(Losartan3mg/kg)で消失することも確認した。アンジオテンシンIIは、生体にとって体液を保ちながら尿を生成するには有利であるが、糸球体おける代謝から考えると循環微粒子の接触時間が短くなるので濾過という観点からは生体にとって不利となる。レニンアンジオテンシン系が亢進している高血圧ラットでは、さらに興味深い結果が得られると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Tokunori Yamamoto: "In vivo visualization of angiotensin II-and tubuloglomerular feedback-mediated renal vasoconstriction"Kidney International. 60・1. 364-369 (2001)

  • [文献書誌] 仲本博: "ウサギの腎微小循環におけるアデノシンの作用"脈管学. 41. 670 (2001)

  • [文献書誌] 仲本博: "CCD生体顕微鏡による腎糸球体局所血流のin-vivo評価-アデノシンに対する応答-"医用電子と生体工学. 39・Suppl. 670 (2001)

  • [文献書誌] 山本徳則: "アンギオテンシンIIの糸球体毛細管赤血球平均速度に与える影響"医用電子と生体工学. 39・Suppl. 277 (2001)

  • [文献書誌] Tokunori Yamamoto: "Direct in vivo visualization of renal microcirculation by intravital CCD videomicroscopy"Experimental Nephrology. 9. 150-155 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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