研究課題/領域番号 |
12559001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
尾鍋 史彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40012025)
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研究分担者 |
日吉 公男 静岡県富士工業技術センター, 主任研究員
江前 敏晴 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40203640)
磯貝 明 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40191879)
深沢 博之 静岡県環境衛生科学研究所, 東部支所, 副主任(研究職)
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キーワード | 不織布 / ウォータージェット / 圧縮弾性率 / パルプ / マニラ麻 / ざらつき / 摩擦係数 / 紙 |
研究概要 |
マニラ麻パルプを原料として用い、手抄きにより坪量約60g/cm^2のシートを調製した。静岡県富士工業技術センターにあるウォータージェット(WJ)処理装置に手抄きシートを網ごと通過させ、1段目水圧0.98MPa、で一定とし、2段目0.98、1.96、2.94、3.92MPaの4水準でWJ処理を行ない、湿式不織布を調製した。摩擦感テスターを用いて摩擦係数、摩擦係数の分散を計測し、処理水圧、摩擦方向による影響を考察した。異なった調湿条件下(温度は23℃で一定とし、相対湿度は10、50.及び85%r.h.の3水準)で、WJ不織布の圧縮弾性率を測定した。具体的な結果の概要を以下に記す。 (1)すべりにくさに対応する平均動摩擦係数は、MD/CD方向の間で違いがなく、またWJ処理前後及びWJ処理圧力の大きさによる変化も確認できなかった。 (2)異なる調湿条件下では、湿度が高いほどMD方向、CD方向共にすべりにくさは大きくなった。ざらつき感に対応する動摩擦係数の平均偏差は、MD方向よりもCD方向の方が大きかった。 (3)WJ処理によって圧縮弾性率は低下するが、WJ処理水圧を大きくすると圧縮弾性率も大きくなった。 (4)WJ未処理の不織布は、湿度が大きくなるほど圧縮弾性率が小さくなったが、WJ不織布は10%r.h.から50%r.h.への変化では小さくなったが、50%r.h.から85%r.h.への変化では大きくなった。 以上、今年度の当初の計画をほぼ達成し、次年度以降の計画の具体化の見通しが立った。
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