研究分担者 |
石川 裕彦 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60263159)
橋口 浩之 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助手 (90293943)
花崎 秀史 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (60189579)
伊藤 芳樹 (株)カイジョー, 研究開発本部, 技術部長
堀口 光章 京都大学, 防災研究所, 助手 (60190253)
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研究概要 |
1.境界層レーダ機能追加と観測の改良 (1)気温の遠隔計測機能の追加:ラス(電波音波複合探査装置)による気温計測機能を追加するため,境界層レーダの改造を行った。また,スピーカー,計算機などにより音波発射装置を構成した。 (2)風速,気温の乱流変動,及び運動量,熱の乱流フラックスの観測技術の確立:短時間間隔での測定による乱流変動成分の計測と,測定下限高度の改善のため,S/N比の向上とデータ解析法の改良などを行った。また,エコー強度から乱流構造関数を求め,これにより乱流フラックスを導出する手法を確立するため,観測データの収集と整理を行った。 2.ドップラーソーダ観測の改良 超音波風速温度計で計測される乱流諸量との比較などにより,ドップラーソーダの乱流測定の精度向上のため,測定方法,データ処理法の改良について検討を行った。 3.大気境界層観測システムの構築 大気境界層全域にわたる乱流変動及びフラックスの観測を可能にする境界層レーダ,ドップラーソーダ,超音波風速温度計から構成される「大気境界層観測システム」を構築した。 4.乱流の組織構造と乱流輸送の観測 中立成層状態の大気境界層を中心対象に,上記システムにより乱流の組織構造の観測を行い,組織構造内部の風速場と乱流フラックスの分布の様相を調べた。その結果,時間スケール数分程度の強風域が間欠的に存在し,その構造は大気境界層全域にわたる場合があることが示された。
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