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2003 年度 実績報告書

ベトナム戦争はどう記憶され、どう語られるのか、その現場(フィールド)心理学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 12571005
研究機関茨城大学

研究代表者

伊藤 哲司  茨城大学, 人文学部, 助教授 (70250975)

キーワードベトナム / ベトナム戦争 / 記憶 / 語り / 戦争の物語
研究概要

研究計画に基づいて、今年度はベトナムでの現地調査を1回(2004年8月24日〜9月4日:渡航先ハノイ・サパ)行った。海外共同研究者と意見調整を行い、これまでをいちおう締めくくる聞き取り調査を行った。
ただし最終年度となる今回は、全体としては、積極的に聞きとり調査を大規模に展開するというよりは、資料整理およびデータ分析をすることにむしろ力を注いだ。これまでの語りデータを使って、1975年の「サイゴン解放」という歴史的な日を取り上げ、その日そこにいた立場の異なるベトナム人(解放軍兵士・南ベトナム政府軍兵士・サイゴン市民等)に着目し、それらの語りがどのように食い違うのかということについて、羅生門法--黒澤明監督の映画「羅生門」に描かれているように、同一の出来事についての経験者が異なる語りを見せることがある。その重ね合わせから見えてくる「事実」を考察する方法--を用いて検討を試みた。その成果については、雑誌『現代のエスプリ』(至文堂)の特集「ボトムアップ人間科学の可能性」に収録された一論文として公表した。
当初の構想では、4年目である今年の最後には大きなまとめ(研究成果の著書の出版)までもっていこうと考えていたのであるが、大きなテーマであるが故にまとめきれなかったというのが実状である。ただし重要なテーマに取り組んでいるという自負はあり、これまでの実績を踏まえて、また同様のテーマで新たに科学研究費補助金(3年間)を申請中であり、できることならばあと数年かけて自信を持って公表できるものを構築したいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 伊藤哲司: "「サイゴン解放」の語り--その羅生門法的構成と「事実」"現代のエスプリ(至文堂). 172-180 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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