研究課題/領域番号 |
12571025
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
清水 昭俊 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (30009758)
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研究分担者 |
関根 久雄 筑波大学, 社会科学系, 講師 (60283462)
中原 ゆかり 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (00284381)
棚橋 訓 慶応義塾大学, 文学部, 助教授 (50217098)
風間 計博 筑波大学, 歴史人類学系, 講師 (70323219)
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キーワード | 太平洋島嶼国 / オセアニア / 労働移民 / 文化変化 / 多文化主義 / 民族摩擦 / 日系移民 / 先住民 |
研究概要 |
本研究は、文化人類学の理論と方法によって、太平洋島嶼部の多様な移民形態を対象に、移住者と受入れ社会の社会文化的相互関係を調査して、太平洋島嶼部住民の移民経験研究に寄与しようとする。本研究の主要な研究形態は実地調査と理論的分析であり、全4年計画の初年度に当たる今年度は、実地調査による資料収集に当てた。 研究組織メンバーは、若干の変更を除いて、ほぼ当初の計画通りに調査を実施した。清水はハワイ州(アメリカ合衆国)において、ミクロネシア人移民を受け入れるホスト社会の条件を調査(2000年7-8月、5週間)、棚橋はオークランド市(ニュージーランド)およびクック諸島ラロトンガにおいて、人口動態の統計資料を収集(9月、2週間)、中原はハワイ州(アメリカ合衆国)において日系移民の芸能を調査(7-8月、約7週間、および11-12月、4週間)、風間はキリバス共和国においてキリバス人の海外生活経験を調査した(7-8月、5週間)。さらに、研究協力者として、伊藤泰信(九州大学大学院博士後期課程学生)がニュージーランドにおいてマオリ人の移民表象を調査(9-10月、40日間)、黒川洋子(ハワイ大学大学院博士課程学生)が日系人フラ活動を調査した(8-9月、5週間)。 当初、関根はソロモン諸島国において、国内移民による社会的摩擦の調査を予定したが、それが武力紛争に発展したため、調査は不可能となり、隣国ヴァヌアツ共和国においてソロモン諸島移民を調査した(8-9月、10日間)。また、棚橋は大学の校務により、計画通りに調査期間をとれなかった。二人の予算を振り当てて、中原がハワイ調査をより長期に行った。 本年度は資料収集が緒についたところであり、今年度に収集した資料を主素材とした研究成果を刊行するには至っていない。しかし、研究組織メンバーは刊行物の中で、本年度の調査成果を反映させている。
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