研究課題/領域番号 |
12571029
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荒川 正晴 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10283699)
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研究分担者 |
片山 章雄 東海大学, 文学部, 助教授 (10224453)
町田 隆吉 桜美林大学, 国際学部, 助教授 (50316923)
関尾 史郎 新潟大学, 人文学部, 教授 (70179331)
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キーワード | トゥルファン / アスターナ古墳群 / 出土文書 / 伏羲女〓図 |
研究概要 |
平成13年度の調査も、昨年度に引き続き、墳墓に埋納された断片文書を再度、埋納された時の(つまりは出土直後の)状態に復元する作業をおこなった。これらの断片文書の多くは、被葬者の鞋・帽子・冠・ベルトなどに二次利用されているが、今年度の調査では、とくに冠と鞋を集中的に調査した。 調査し得た文書点数としては、100件ほどにとどまったが、鞋に関してはほぼ復元作業を終えることができ、文書の接合関係や年代比定などに古文書学的な新たな知見を加えることができた。 また今年度は、従来、チベット語・チベット文字文書として紹介されてきたアスターナ189号墓出土文書を調査した。その結果、これがチベット語・チベット文字ではなく、実はブラフミー文字・サンスクリットであることが明かとなった。さらに、その内容は「仏法僧に帰依する」と解釈できることも明確になった。本文書には折り跡が認められ、これが被葬者とともに冥界に旅立ったことを示唆している。 他方、昨年と同様に伴出布絹資料である伏羲女〓図についても、多くの未公開資料を調査することができ、これまでの定説を大きく覆す発見があった。
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