研究課題/領域番号 |
12571034
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研究機関 | 奈良県立橿原考古学研究所 |
研究代表者 |
河上 邦彦 奈良県立橿原考古学研究所, 調査研究部, 調査研究部長 (80271584)
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研究分担者 |
今津 節生 奈良県立橿原考古学研究所, 総括研究員 (50250379)
千賀 久 奈良県立橿原考古学研究所, 附属博物館, 総括研究員 (00250366)
樋口 隆康 奈良県立橿原考古学研究所, 所長 (30025035)
岡林 孝作 奈良県立橿原考古学研究所, 調査第2課, 主任研究員 (80250380)
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キーワード | 青銅鏡 / 画文帯神獣鏡 / 三角縁神獣鏡 / 生産形態 / 流通機構 |
研究概要 |
本研究は、日本の弥生時代・古墳時代から発見される青銅鏡の生産と流通の機構を解明することを目的としている。我が国で発見される青銅鏡の多くは中国あるいは朝鮮で生産され日本に輸入されたと考えられるので、中国と日本あるいは朝鮮半島から発見された青銅鏡について、考古学、鋳造技術、分析化学などの多方面にわたって比較研究を進める必要がある。その結果、古代の日本と中国朝鮮における青銅鏡の生産形態と流通機構を比較研究することで、日本における青銅鏡の歴史的意義を探ることを研究の目的としている。 本年度は、以下のように、日本、中国、韓国において、それぞれ調査研究を進めた。 (1)日本国内では、三角縁神獣鏡を中心に調査を進めた。これまでに調査した奈良県黒塚古墳出土鏡に加えて、京都府椿井大塚山古墳出土鏡32面を調査した。また、香川県奥3号墳、福井市花野谷1号墳出土鏡などについて、詳細な顕微鏡写真や三次元計測を実施した。その結果、三角縁神獣鏡の製作技術に関する研究を進めることができた。その研究成果を現在開催中の『大古墳展』展示図録に収録した。また、三次元計測による鏡の比較研究について、平成13年6月に開催予定の文化財科学会に研究発表を予定している。 (2)韓国中央博物館に所蔵されている楽浪郡出土鏡について現地調査を実施した。また、韓国出土鏡についても調査を実施した。 (3)最古級の古墳と考えられる奈良県ホケノ山古墳から出土した画文帯神獣鏡に関連する鏡について、中国上海博物院、および南京博物院において現地調査を実施した。
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