研究課題/領域番号 |
12571039
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所 (2001-2003) 奈良国立文化財研究所 (2000) |
研究代表者 |
高瀬 要一 独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所, 文化遺産研究部, 遺跡研究室長 (00090374)
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研究分担者 |
藤井 英二郎 千葉大学, 園芸学部, 教授 (40125951)
小野 健吉 文化庁, 文化財部・記念物課, 主任文化財調査官(研究職) (40194584)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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キーワード | 東アジア / 古代庭園 / 発掘遺構 |
研究概要 |
本研究は平成12〜15年度の4カ年で日本・中国・韓国を中心とする東アジア地域における古代庭園遺跡について、発掘調査成果の収集分析・遺跡現地調査・古代庭園研究者との研究交流、などにより同地域における庭園の構造、立地、使われ方などを明らかにし、各地域の庭園の特色と相互の影響・系譜関係を解明することを目的とした。 調査研究対象とした庭園遺跡は日本の飛鳥時代15遺跡(島庄遺跡他)、奈良時代26遺跡(平城宮東院庭園他)、中国11遺跡(唐大明宮太液池他)、韓国10遺跡(雁鴨池他)の計62遺跡に及んだ。 各庭園遺跡に関する発掘調査成果の収集・確認は発掘調査報告書を基礎資料とし、できる限り遺跡現地の踏査と発掘調査担当者へのヒアリングを行い、本研究の目的に沿った遺構の詳細把握につとめた。また、発掘庭園情報の共有と意見交換を行い、研究をとりまとめるための研究集会として2度の国際シンポジウムを開催した。1回目が「日韓の古代庭園研究集会」(2001.2.24〜25)、2回目が「日本・中国・韓国の古代庭園シンポジウム」(2004.2.4〜5)である。 特に2回目の国際シンポジウムでは、韓国:「百済の古代庭園」・「韓国・統一新羅時代の古庭園における園池構成の特徴に関する研究」、中国:「南越国宮署遺址の庭園遺構」・「隋唐東都園林遺跡の考古調査と研究」・「唐大明宮太液池発掘調査の成果」、日本:「飛鳥時代の庭園」・「奈良時代庭園の特色」、の計7本の報告をもとに、本科研のテーマである各地域の庭園の特色と系譜関係について討議した。 本研究をとおして、それぞれの国、地域における古代庭園の特色と、他の国・地域との相違点が明らかになり、相互の系譜関係に関しては、中国→韓国→日本といった単純な文化伝播は想定できず、むしろそれぞれの地域における独自性を考慮すべき見通しを持つに至った。
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