研究概要 |
保育所に子どもを預けて働く父母の生活時間調査における父母の属性の概要 本研究は、子どもを保育園に預けて働く父母の生活時間を調査し、生活時間を通して、ペイド・ワークとアンペイド・ワークを比較することによって、男女の生活構造を明らかにしようとするものである。 本年度は、名古屋・那覇調査の集計を行い、スウェーデン・シカゴ調査を行った。ここでは、集計を行った那覇と名古屋調査対象者の属性の概要を明らかにしておく。 【調査者の概要】第1は父母の年齢であるが、父親が那覇では30歳台前半に約3分の1強が所属し、名古屋の父親は30歳台後半の者の方がやや多くなっている。共に保育園利用者の父親は30歳台の者が多く約60%になっている点は共通している。つ次いで母親は那覇・名古屋ともに、30歳台前半が一番多く、晩婚化傾向を示している。第2は、父母の学歴であるが、父親は、那覇・名古屋ともに大学卒が最も多い。それに対して、母親は、沖縄・名古屋ともに、高専・短大・専門学校が過半数を占めている。第3は、父母の職業であるが、那覇の父親で最も多いのが公務員で約36%を占め、次いで教員、技術者の順になっている。それに対して、名古屋の父親の職業は会社員,公務員、保険・医療と続いており、対照的な職業分布となっている。母親は、那覇では、公務員が3分の1強を占め,続いて法務・会計士・税理士となっている。それに対して、名古屋ではこれも対照的に、会社員、公務員と続いている。第4に就業形態である。那覇も名古屋も父親は8割以上が正規雇用者である。しかし、派遣・契約労働という新しい形態の労働は名古屋の父親の方が約10%多いのも特徴である。母親についても那覇・名古屋ともに、正規雇用者が多いが、パートタイム労働についているものが那覇では26.8%あり、名古屋の約2倍となっている。
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