研究概要 |
1.阿部が科学研究費とは別のファンドでタイに滞在する機会を得たので,その間,ウィサーン・メティと地域政府(AFTA,APEC)という視点から経済危機の分析に必要な文献の収集と,綿密な研究打ち合わせを行うとともに,パスーク,オラーン,アマー等専門家と意見交換をした(5月-9月)。 2.ライはマハニの協力のもと,ペナンに進出している日・米・欧の多国籍企業への聞き取り調査(9月以降),タンガベルとはシンガポールにおける労働生産性について,データを収集し,理論的フレームワークを構築し研究をはじめた(6月以降)。 3.何人かの国際金融の専門家(新開陽一,野村茂,松林洋一,金子邦彦)に金融危機前後の問題点をタイで実際に見てもらい,経済理論家からの分析視点を中心に本研究についてのアドバイスを得た。阿部・高阪もこれに同行し,タイの専門家と意見を交わした(8月)。 4.高阪はイタリアに出張し,ヨーロッパの通貨統合の経験からアジアの為替政策が何を学べるのかについて資料収集と専門家との意見交換を行った(9月)。 5.阿部が当初の計画ではブランダイス大学に出張し,プラマーと会って共同研究の打ち合わせをすることになっていたが,プラマーがイタリアのボローニャセンターに滞在していたので,そこでリーとともに打ち合わせをした。(H13年1月)。 6.メティが東南アジア,研究センターに外国人客員としてH13年1月から着任し,APECについて共同研究をすすめている。 7.今年度の成果としては,別記の他,H13年3月現在,タンガベルとの共同論文「The effects of Aging and Education on Productivity Growth : Comparison between Singapore and Japan」,「アジア通貨危機後のタイのマクロ経済」があるが,これらはまだワーキングペーパーの段階である。
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