研究課題/領域番号 |
12572021
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
高橋 基泰 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (20261480)
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研究分担者 |
山内 太 長野経済短期大学, 助教授 (70271856)
長谷部 弘 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50164835)
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キーワード | 日英村落史対比研究 / 市場経済 / 家族・親族 / 社会・経済組織 / 長野県上田藩上塩尻村 / ケンブリッジ州ウィリンガム / 家系図 / 歴史分析データベース |
研究概要 |
(1)本研究は、昨年度作成した上塩尻村宗門帳および家系図それぞれの個人データベースを用いての村落経済・社会・組織の分析に着手した。その成果の一部は後述の添付中間報告書にも収録してある。英国村落の主要研究対象の一つであるウィリンガムにおけるデータベースも完成し、現在分析中である。 (2)昨年度、国際日本文化研究センター・ユーラシアプロジェクトよりその研究基礎をなす宗門帳データベース・フォーマット共有の承認を得た。それと本研究で既に作成したデータベース(イメージも含む)とのリンクづけの作業を目下すすめている。 (3)上記データベース各種の相互リンクづけとともに、地図データ上での投影作業もすすめている。家族史・社会経済史情報データベースの地理空間上での復元である。現地での実態調査・史料調査で復元結果の確認をしつつ、日英における村落・親族構造の把握から市場経済と個々の村落およびそこにおける社会・経済組織の機能・活動の実体まで多角的に分析し、対比研究の結実をはかっている。 (4)日本における研究成果を英国における研究水準と対比する上で不可欠の共同セミナーを、英国ケンブリッジにおいて前年度に引き続き平成13年9月に行った。添付した中間報告書がその内容を示す。前回海外共同研究者の方々から出された多くの課題に極力応えつつ発展させるかたちとなった。馬入り一件という題材に村落内紛争とその解決過程から村落社会・経済組織の実態を探った報告(田島)にはじまり、村落宗教組織と社会・経済関係(大越)、村内土地所有の変遷史(山内)、データベースを利用した日英村落の生産・消費人口および親族構造の比較(高橋)、地図データによる分析(長谷部)がその内容である。現地研究者からの貨幣流通史の比較分析もあった(スパフォド)。さらに、このセミナーの場において本研究の英文による出版計画がより具体的に練られた。
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