今年度は、調査計画の最終年度として分析結果を国内外の学会において報告するとともに、報告書の取りまとめにとりかかった。まず、2003年5月の米国カリフォルニア州サンディエゴ市におけるASTD(American Society for Training and Development:全米人材開発協会)において、"Contingency-based Global Leadership Competency"の報告を行った。また、同年8月の米国ワシントン州シアトル市におけるAOM(Academy of Management:米国経営学会)において"International Comparison of Promoting Factors for Global Leadership Competency"の報告を行った。同年7月には、東京(青学会館)における財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会主催による「グローバルマネジメントセミナー」において、「環境適合型グローバルリーダーシップコンピテンシー」に関する講演を行った。さらに、同年10月には国際ビジネス研究学会第10回全国大会(主催校:明治大学)において、「高業績グローバルマネジャーのコンピテンシー活用に関する国際比較調査」の報告を行った。これらの学会報告や実務家向けセミナーを通して、研究者および実務家から研究主題および研究成果の斬新性と実務における有用性に関する高い評価を得ている。なお、今後は、通算4年間にわたる本プロジェクトの研究成果をまとめ、報告書として提出するとともに、調査研究書として出版し、本プロジェクトによる成果を広く社会に還元する予定である。既に、2003年10月には、白桃書房との間で出版計画に関する打合せが終了しており、現在、研究分担者が担当章の分担執筆を開始している状況である。また、本書の出版にあたり、定量的な研究結果を定性的に検証するため、ケーススタディ編を追加することとし、2003年12月には中国に出張し、現地のカントリーマネジャーを対象としたインタビュー調査を実施した。
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