研究課題/領域番号 |
12572039
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
石川 友紀 琉球大学, 法文学部, 教授 (10044843)
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研究分担者 |
町田 宗博 琉球大学, 法文学部, 教授 (10145518)
仲程 昌徳 琉球大学, 法文学部, 教授 (50044863)
島袋 伸三 琉球大学, 法文学部, 教授 (40044862)
宮内 久光 琉球大学, 法文学部, 助教授 (90284942)
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キーワード | 南洋群島 / サイパン島 / テニアン島 / ロタ島 / 南洋群島帰還者 / ガラパン会 / 沖縄県出身者 |
研究概要 |
今年度は、旧南洋群島サイパン支庁管内のサイパン島、テニアン島、ロタ島を対象に、沖縄県出身者の歴史地理学的研究を行った。研究内容は、文献・資料の収集、現地調査、南洋群島帰還者への調査の3点である。 まず、研究の基盤となる文献・資料として、戦前の空中写真、地形図を収集した。空中写真はアメリカ公文書館が所有していた米軍撮影(1945年)のものを複写した。これにより、来年度以降、各島の土地利用や都市の居住形態が明らかになろう。このほか、南洋興発(株)の社員名簿(1943、45年)や及び耕作者名簿(1932、45年)が発見された。これらの名簿の分析を通して、沖縄県出身者が果たした役割が明らかになった。 サイパン、テニアン、ロタ島に関する現地調査は、6月3〜8日に予備調査を、9月4〜22日に本調査を行った。現地では、日本人が経営していた農場跡や住居跡を巡検し、それらの遺跡を確認するとともに、現在の地形図上に位置を同定する作業を行った。また、日本の委任統治時代に学校教育を受けた現地の人々を対象に、当時の状況および沖縄県出身者との関係についての聞き取り調査を行った。その結果、沖縄県出身者と現地の人々とが、様々なレベルで関係が深かったことが明らかになった。 南洋群島帰還者に対する調査に関しては、かつてガラパン町に居住した経験を有する人を対象に、アンケート調査を行った。その結果、南洋群島への渡航のプロセス、渡航後のプロセスが明らかになった。 今年度、明らかになったことは、沖縄地理学会、日本地理学会で発表した。
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