研究課題/領域番号 |
12572040
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
春山 成子 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (10267461)
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研究分担者 |
島尾 稔 慶応義塾大学, 古語文化研究所, 講師 (90255589)
平井 幸弘 専修大学, 文学部, 教授 (30181134)
松本 淳 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (80165894)
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キーワード | 紅河 / デルタ / 海面上昇 / 環境変動 / 環境評価 / 社会変動 / 長期気候変動 / 社会動態 |
研究概要 |
紅河デルタの気候変動を気象観測時代の30年間において調べてみたところ、降水量の変動は大きくはないが、ハノイ首都圏における気温の上昇が認められた。また、沿岸地域における海面変動を見てみると、微変動は見られるもののおおむね右肩上がり、すなわち、年0.2mm程度の揺るやかな海面上昇の傾向が検潮儀での観測結果から認められた。これらの変動と沿岸地域の地形を照らし合わせると、前年度での研究結果である海岸侵食の速度との対応がとれることがわかった。沿岸地域における産業形態は農業に特化しているが、海岸侵食、灌漑排水路における感潮限界が乾季には上流側にシフトすることがわかり、これらによる塩害が広域にわたることがわかった。しかし、農業技術の高度化への変更で、ドライフアミーングの新規技術を取り入れることによって春米生産の作物暦を変化させることにより生産性向上に向かっている。デルタ沿岸地域における環境変動を明らかにした。次年度においては環境評価にかかわる項目を絞り込み長期レンジでの環境変動の影響評価に取り組みたい。
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