研究課題/領域番号 |
12573002
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
向井 正 神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (10097412)
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研究分担者 |
上野 宗孝 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (30242019)
中村 良介 宇宙開発事業団, 地球観測研究センター, 研究員 (90281732)
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キーワード | 太陽系 / 塵雲 / 黄道光 / 冷却CCD測定器 |
研究概要 |
1.平成13年2月に、年度当初より製作を続けてきた高感度CCD測定器が完成した。室内での初歩的な画像取得試験を終え、機器動作に問題がないことが判った。機器の性能試験や、積分球を用いた絶対感度補正試験は、2.で述べるマウナケアでの試験観測実施後に予定している。 2.この装置を用いたハワイ・マウナケアにおける試験観測を実施。平成13年2月期の試験観測では、配線部分の故障により、天体画像データは取得できなかったが、CCD測定器の窒素冷却部分には問題がないことが判った。今後予定している3月期の試験観測では、天体画像データを取得予定。 3.平成12年6月には、旧来のCCD測定器によるマウナケアでの黄道光の測定を実施した。この時期は、黄道面が水平線に直立するので、大気光成分の除去がやりやすい。朝夕の観測から、地球軌道の進行前方(朝)と後方(夕)の黄道光成分の強度比較を行い、地球軌道に沿った塵雲の集積(共鳴雲)を検出することができる。現在までの解析では、朝夕の輝度比較の誤差範囲内では、有為な共鳴雲は発見できていない。平成13年度には、絶対輝度感度が高い新しいCCD測定器による観測を行う予定。 4.これまでに得られた観測データから、黄道光の大局的な輝度分布を抽出し、その輝度中心線の位置から、大局的塵雲の空間構造をモデル・シミュレーションで推定した。塵雲の中心面は、単一の平面で表せないことが、季節を変えたわれわれのデータから推定できる。この事実の信頼性を高めるために、平成13年度以降、季節をズラした観測計画を立てることにしている。
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