研究分担者 |
樋口 正信 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 主任研究官 (10189772)
柏谷 博之 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 室長 (10000142)
小西 達夫 独立行政法人国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 園長 (70161958)
松本 定 独立行政法人国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 主任研究官 (80132695)
萩原 博光 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 主任研究官 (90100932)
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研究概要 |
本研究ほ南太平洋メラネシア地域のバヌアツ共和国の熱帯山地雲霧帯を中心に顕花植物から隠花植物、菌類にいたるまでの総合的な植物相の解明を目的とした。 1996年、1997年および2000年の3ヵ年にわたってわれわれはこの国最大の島、エスピリツ・サント島の西部山岳地域の標高1000〜1800m付近の熱帯山地雲霧帯の総合的な植物相の調査を行った。 本年は上記エスピリツ・サント島の山岳地域ばかりでなく、さらにエファテ島、タンナ島、およびアネイツム島でも顕花植物をはじめとして、シダ類、コケ類、さらには変形菌も含めた総合的な植物相の調査を行った。 標本として得られたのは、Coriaria, Hoya, Cordia, Ceratophyllum, Halodule, Cynodocea, Halophila, Potamogeton, Ruppia, Lemna, Myosotis, Nymphoides, Peperomia, Rhizophora, Thalassiaなど、顕花植物約500点、Thelypteris, Lycopodium, Dryopteris, Polystichum, Tectaria, Trichomanes, Blechnum, Davallia, Humata, Tmesipteris, Asplenium, Diplazium, Adiantumなど、シダ類約200 点、Philonotis, Bryum, Ctenidium, Diphyscium, Trematoden, Haplomitrium, Treubia, Rhodobryum, Bazzaniaなど、コケ類約400点、Arcyria, Didymium, Fuligo, Physarellaなど、変形菌28種75点であった。これらのうち、特に変形菌ではArcyriaの2種を除くすべての種がバヌアツ共和国において初めて報告されたものであった。 これらの採集品はすべてさく葉標本として保持されており、これらの再検討が進むにつれて、さらに多くの新種、新産種が発見される可能性が多い。
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