研究課題/領域番号 |
12575016
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 茂 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30087150)
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研究分担者 |
白川 卓 神戸大学, 医学部, 助教授 (30171044)
西山 馨 神戸大学, 医学部, 教授 (00150061)
腹巻 保幸 九州大学, 遺伝情報実験施設, 教授 (90128083)
濱野 真二郎 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70294915)
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キーワード | malaria / cultural adaptation / biological adaptation / α-thalassemia / G6PD doficiency / ovalocytosis / Hemoglobin E / Nepal |
研究概要 |
ネパールにおいて、マラリアに対して文化的適応をおこなってきた集団と生物学的(遺伝的)適応をおこなってきた集団についての遺伝的な差の知見にもとづき、マラリアのDNA診断法により、そのマラリア感染を追跡するのが本研究の主目的である。これにむけて2000年9月〜10月および2001年3月の2回、Kabhrepalanchok郡、Mahadevsthan村で住民の協力をえて調査をおこない、サンプルを収集した。 この分析の結果、まず住民にはα+サラセミア、HbE、G6PD欠損症のほか、楕円赤血球症も見られることがほぼ確実となった。ダフィー抗原についても検討したが、三日熱マラリア(P.vivaxに感染しない(-/-)型はみられなかった。 2000年9月〜10月収集のサンプルでは,マラリア感染が検査対象の約13%についてみられ、とくに9歳から15歳の年齢に集中していることが注目される。塗沫標本での検査では、この半数からしかマラリア原虫は捕捉できなかった。頻度の高いα+サラセミアとの関係を見ると、このホモ接合型でも、マラリア感染が確認された。上記二回の調査時期はいずれも乾季であり、また現地では最近になって熱帯熱マラリア(P.falciparum)が外部より侵入したといわれ、来年度の雨期の調査結果が注目される。 なお、上記調査にあわせてフィラリア感染の検査もおこなったところ、血中抗原では約20%、尿中抗体では50%以上が陽性と判定され、今後も調査を継続することとした。
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