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2000 年度 実績報告書

中国チベット高原における作物の光合成と物質生産の実態とCO_2増加の影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12575018
研究機関北海道大学

研究代表者

岩間 和人  北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (70144219)

研究分担者 王 秀峰  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30301873)
キーワード乾物生産 / 気孔 / 光合成速度 / コムギ / 蒸散速度 / チベット / 二酸化炭素濃度 / バレイショ
研究概要

5月25日〜6月6日と8月3日〜15日の2時期に、チベット自治区のラサ市にある中国科学院ラサ農業生態試験所に赴き、日本の春まきコムギ1品種、トウモロコシ2品種およびバレイショ2品種を試験所の圃場で栽培し、乾物生産特性における中国品種との差異を調査した。
1.コムギとトウモロコシでは、日本品種に比べ中国品種の方が光合成速度と蒸散速度が共にやや高かったが、これは日本品種では播種時期が遅かったために生育が抑制されたことによると推察され、中国品種における測定値は日本の北海道での値と大きくは異ならなかった。しかし、試験所の標高は3700mであり、CO_2の絶対量は北海道の約65%と少ないにもかかわらず比較的高い光合成速度を維持していることを示しており、この理由を次年度の調査で明らかにする必要がある。なお、バレイショでは日本品種と中国品種のいずれもがウイルス病に罹病して著しく生育が抑制されてしまった。種イモは無病であったことから、この理由についても次年度に再度検討する。
2.チベットからは一切の植物サンプルの持ち出しが禁止されているが、中国側分担研究者の許可を得て、試験所の圃場およびラサ近郊の農家圃場(標高4000m)でコムギ、オオムギおよびバレイショの葉の気孔レプリカをスンプ法により採取した。前述した光合成速度の高さには気孔密度が影響しているとの仮説のもとで、帰国後に気孔の形態を顕微鏡で詳細に調査している。
3.当初の計画では圃場に設置するCO_2付加装置を中国側研究者の責任で準備することになっていたが、中国側の事情により急遽日本側が用意することになった。このため、帰国後に日本の製造業者に連絡して、本年度の経費で必要資材を購入し、次年度に中国に運搬して試験所の圃場に設置することにした。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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