研究課題
基盤研究(B)
モンゴル草原のセレンゲ河集水域からバイカル湖沿岸及び沖帯生態系の化学構造をδ^<15>N-δ^<13>C同位体マップ上にまとめ、今後の環境変動に対する当該集水域の応答を解析するベースラインを作製した。主たる変動要因である温暖化、乾燥化、過放牧に対する生態系の応答をδ^<15>N-δ^<13>C同位体マップ上で考察した。モンゴル草原生態系における窒素やリンのリサイクルについて、遊牧による系内での糞の分散、氾濫原における河川からのuploading(洪水時)などの要因がN、Pの系内でのリサイクルと保持を高めていることを指摘した。バイカル湖において、食物網に焦点をおいた同位体生態学を推進し、いくつかの論文にまとめた。また3年前に見出した冬期の沿岸帯におけるアイスアルジーの大増殖について生産生態学的、同位体生態学的研究を行い、沿岸生態系におけるアイスアルジー増殖の意義について解析した。バイカル湖は亜寒帯に位置し、南北につらなる三つの湖盆によって構成されている。δ^<15>N-δ^<13>C同位体マップから見た湖の構造は規則性(Isotopically ordered world)があり地球温暖化に対する湖生態系の応答に関して世界で最も適した場("Isotopically ordered natural laboratory")となることを結論した。これらの成果をDIWPA vol.4として成書を出版した。
すべて 2003 2002 2000 1999
すべて 雑誌論文 (9件) 図書 (1件)
会誌「地球環境」 7(1)
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DIWPA series (eds. O.A.Timoshukin, N.Fujita, J.Urabe and E.Wada.) vol.3
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In: Lake Baikal (ed.Minoura, K.)(Elsevier. Science B.V. The Netherlands) 24(1)
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