研究概要 |
平成13年度夏(7月24日〜8月17日)に目的地のコロンビア首都ボゴタに訪問滞在し、国立コロンビア大学の共同研究者と綿密な打ち合わせを行い、本年度は首都近郊および同大学の生物ステーションのあるレティシアにて植物ならびに試料を採集することとした。昨年度に同大学での必要な手続き等を済ませていたので円滑に研究を進めることができるようになった。なお、6月末に先方の共同研究者の代表が東京工業大学に来日した。 本年度は、約15種類の薬用植物を新たに入手しその活性試験ならびに成分研究を実施した。昨年度に見出したNiphogeton ternata (=Apium ternata (セリ科))から得た新規coumarin誘導体については構造を確定し論文として発表した。また、Brine Shrimp Bioassayにおいて、強い活性を示した、Anacardium giganteum (ウルシ科)種子抽出物の活性本体は5-(8Z, 11Z, 14-pentadecatrienyl)-1, 3- benzene diol, 2-hydoroxy-6-(8Z, 11Z, 14-pentadecatuienyl)benzoic acidおよびこれらのdihydroおよびtetrahydro体でああることがわかった。さらに、Sicana odorifera種子より新規物質karounidiol 3, 29-dibenzoate、cucurbita-5, 23-diene-3β, 25-diolを単離した。加えて、hepatis C virusの改変RNA polymerase作用をMaytenus krukovit, Cedrela odorata, Anacardium giganteum抽出物が阻害することがわかった。
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