研究課題/領域番号 |
12610028
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳橋 博之 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (70220192)
|
研究分担者 |
内藤 陽介 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (90262055)
鎌田 繁 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (70152840)
竹下 政孝 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (30163398)
|
キーワード | イスラム / 文化摩擦 / 対米感情 / 同時多発テロ事件 / アフガニスタン / イスラム教徒 / 財産法 |
研究概要 |
1.今年度の補助金交付内定の通知を受け、前年度の研究成果を踏まえ、今年度の研究方針を話し合うための会合を、5月26日に開催した。その際、研究代表者である柳橋が、主として財産法に関するイスラム(教徒)と西側社会との異動を中心にした報告を行い、両者の間の文化摩擦が法摩擦とも密接な関連をもっていることを明らかにした。 2.この柳橋報告を踏まえ、6月に内藤が中東・イスラム世界における対米感情の推移について報告を行った。また、在外研究のために米国に滞在していた鎌田が、帰国後の8月、現地での調査結果を踏まえてアメリカにおけるイラン人社会の現状について報告し、おなじく、トルコに滞在していた竹下は帰国後の10月、米国の同時多発テロ事件に対するトルコ国内の世論動向について報告を行った。 3.これら各人の報告に加え、米国における同時多発テロ事件ならびにその後のアフガニスタンへの米国による空爆といった情勢の変化をも踏まえ、中東・イスラム世界と米国との歴史的な関係を総合的にとらえなおす必要があるのではないかとの認識で全員の見解が一致した。そこで、12月以降、柳橋をまとめ役として、各人の専門に合わせて研究と討議を重ねている。なお、この問題はさまざまな点からの包括的な考察が必要であるため、次年度以降も研究と討議を重ね、2〜3年後をめどにより包括的な報告書として公表することにしたい。
|