研究課題/領域番号 |
12610031
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研究機関 | 国学院大学 |
研究代表者 |
井上 順孝 國學院大学, 日本文化研究所, 教授 (80011386)
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研究分担者 |
岩井 洋 関西国際短期大学, 助教授 (30269956)
市川 誠 立教大学, 文学部, 助教授 (60308088)
磯岡 哲也 淑徳大学, 社会学部, 教授 (90201920)
津城 寛文 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (30212054)
佐々木 裕子 白百合女子大学, 文学部, 講師 (60286888)
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キーワード | 宗教教育 / 宗教社会学 / 現代宗教 / 日韓比較 / 宗派教育 / 道徳教育 |
研究概要 |
1.学生の宗教意識調査の結果 平成13年4月から6月にかけて、全国の大学等38校を対象に学生の宗教意識調査を実施した。回答者数は5,961名、有効回答数は5,759名であった。この結果は報告書としてまとめられ、10月には小冊子を刊行した。これによれば、生きることの意味や自分が存在することの意味について、「よく考えている」者は23%で、「たまに考えることがある」者を含めると、実に78%にものぼった。だが、こうした悩みを抱いた時に、宗教家に相談したいと思う者は半数以下であり、学生にとっての宗教家の存在感の薄さがうかがわれる。また、信仰をもつ者は全体の9.3%にすぎないが、霊魂や神、仏の存在を信じる者はかなりおり(それぞれ60.4%、48.4%、44.2%)、特定の宗教への関わりは薄くとも、宗教的なものに対する潜在的関心が認められる。 2.宗教教育の関係者との面談調査 主に九州地区の宗教系の学校、及び教団関係者と面談し、現在の宗教教育の問題点について調べた。多くの学校において、宗教教育に対する父母の期待は薄いことが分かり、本音と建前のずれが、教師の側の大きな課題である。 3.日韓研究者会合 平成13年10月、韓国の釜山市にある東西大学校において日韓研究者の会合を開催した。国際シンポジウムの形をとり、日本側、韓国側の双方からのこれまでの宗教教育の実態調査の報告を行ない中間報告を作成した。ここでは、両国ともに宗教教育の現状において、信仰者の立場からの宗教教育の実践と、異文化教育の一環としての宗教教育の実践とが存在している。会議の結果、両者の間の相違点と類似点とが明確に確認された。この結果をふまえ、平成14年3月末には再び会合を持ち、最終報告書作成に向けて両者の見解をまとめる予定となっている。
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