研究課題/領域番号 |
12610034
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
桑子 敏雄 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (30134422)
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研究分担者 |
林 真理 工学院大学, 工学部, 助教授 (70293082)
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キーワード | 生命倫理 / 社会的合意形成 / 生命操作 / 公共性 / リスク / 社会的言説 / 倫理原則 / 利害関係者 |
研究概要 |
本研究は、広範なひろがりをもつ生命科学と社会とのかかわりのなかで、生命に対する人間の直接的な操作と介入という行為によって生じる倫理的な衝突の問題を分析し、またそれを解決するための倫理的価値構造を研究目的としたものである。具体的には、「動物実験の倫理」と「遺伝子組み換えの倫理」の二点を中心に研究を行ってきたが、本年度の研究では、「生命科学と社会の価値構造」という視点をさらに推し進めた結果、「生命にかかわる社会的合意形成」の課題が重要であるとの認識を得ることができた。「社会的合意形成」とは、問題となっている事柄に関心をもつすべての人々の意見を合意に反映させるプロセスであり、生命をめぐる科学と社会の関わりにおいては、特定の利害関係者集団に限定することなく、広範な利害関係者の存在を認識することが重要である。とくに、生命をめぐる倫理原則やガイドラインの制定プロセスには、この社会的合意形成が不可欠であるとの認識を得た。 本研究の成果として、「社会的合意形成」の概念をベースに、当該分野の研究者を結集して、研究会を開催し、その結果『先端医療と生命科学の倫理生命をめぐる言説のギャップを克服する(仮題)』の出版を企画するに至った。本出版計画は、本科学研究費補助金による研究成果の一部であり、現代社会の要請に応えるものである。本出版計画には桑子研究室に所属した大上泰弘(平成14年3月学位(博士(学術))も参加している。桑子は、「生命にかかわる社会的合意の形成先」、林は「先端医療をめぐる社会的言説の編成」、大上は「生命科学技術者の論理と倫理」を研究成果として掲載する予定である(2003年秋、コロナ社より出版)。
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