研究課題/領域番号 |
12610049
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
吉田 傑俊 法政大学, 社会学部, 教授 (00041179)
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研究分担者 |
村瀬 裕也 香川大学, 教育学部, 教授 (60036019)
亀山 純生 東京農工大学, 農学部, 教授 (20161242)
尾関 周二 東京農工大学, 農学部, 教授 (00114819)
碓井 敏正 京都橘女子大学, 文学部, 教授 (80121581)
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キーワード | 共生 / 差異 / 共同 / 多様性 / 普遍性 |
研究概要 |
1、本研究は、今日重要な問題となっている人間と自然、人間と社会(すなわち、人間と人間、国家と国家、民族と民族)などにおける、「共生」概念の現代的構成を目指した日中共同研究である。二年継続研究のうち、平成12年度の研究実績は以下の通りである。 2、研究代表者および研究分担者の5名は、同年6月28・29日の両日千葉商科大学において、11月開催の北京での日中シンポジウムに向けてのミニ・シンポジウムを開き、各人の分担テーマにもとづき報告し、討議と報告内容の調整を行なった。同5名は、同年11月11・12日の両日、北京の寒村河国際センターで開催された「日中共同研究・現代における『共生』社会理念の現実的可能性」シンポジウムに参加した。中国側は、海外共同研究者の下崇道中国社会科学院教授を中心として、李徳順同教授、蘇国員同教授、金吾倫同教授、馮雷中国編訳局福教授が参加した。シンポジウムは、各人の個別報告・討論と全体討論を行なったが、その成果は、つぎの三点である。第一に、「共生」概念を、「差異を残しつつも共同をめざす」もの、また「多様性を普遍性へ」繋ぐものなどと解明・定義したこと。第二に、日中両国の伝統的思想(仏教や儒教など)と現代的思想(福沢諭吉や魯迅など)を批判的分析し、「共生」概念に積極的または消極的意義を明らかにしたこと。第三に、現在の近代化的・市民社会的状況のなかでの、「共生」の主体的・客観的条件を模索したことである。シンポジウム終了後、日本側研究者は、中国社会科学院や北京大学などを訪問し、中国側研究者と懇談また、資料収集を行なった。 3、研究代表者および研究分担者は、同年12月と平成13年2月に東京と京都で北京シンポジウムの総括会議を行なうと共に、平成13年11月に東京で開催する第2回シンポジウムの準備を検討した。この両回の日中シンポジウムの成果は出版の予定である。
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