研究課題/領域番号 |
12610050
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
神野 慧一郎 摂南大学, 経営情報学部, 教授 (10046948)
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研究分担者 |
吉田 容子 摂南大学, 国際言語文化学部, 講師 (70265198)
佐藤 正志 摂南大学, 経営情報学部, 助教授 (50231345)
石崎 嘉彦 摂南大学, 国際言語文化学部, 教授 (80232289)
太田 義器 摂南大学, 国際言語文化学部, 講師 (10277858)
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キーワード | 社会変動 / エートス / D.ヒューム / 儒教 / ジェンダー / グローバリゼーション / 正義 / 僭主政治 |
研究概要 |
本年度も、研究分担者がそれぞれ分担作業を進めるとともに、その成果の共有をはかるべく会合をもった。そのなかで前年度から継続する作業として17-18世紀における人間性やエートスの国家社会への影響を確認する作業をさらに進展させるべく集中的に資料を収集した。 収集された資料に対する分析の成果としては、研究代表者神野によって、ヨーロッパ近代の社会変動がエートスの変容に与えた影響を再定義する試みが、D.ヒューム哲学における知識論と道徳理論に対する新たな総合的理解を解明することを通して深められた。また研究分担者石崎も、僭主政治に関する古代から現代にいたる議論をめぐる先行研究の整理を進めた。同時にヨーロッパ近代と日本の近代化とを比較するとの観点から研究分担者佐藤が、明治期の近代化に果たした儒教エートスの役割をとくに澁澤栄一の思想を通じて明らかにする作業にとりかかった。 一方で現代社会のエートスに重点をおいた研究も、研究分担者吉田による地理学に現れたジェンダーについての研究と、研究分担者太田による、とりわけ正義と暴力の関係に引照しつつなされたグローバリゼーションの進む今日の社会におけるエートスの変容についての研究によって進められた。これらの研究成果の一部は、神野が「"luxury"の観念について」、石崎が「『僭主政治論』ついて」、太田が「正戦論の現代における適用可能性」において中間報告書で公にする。
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